2006年 05月 02日
首相、野口英世に思いはせ アフリカ歴訪、ガーナ到着
首相、野口英世に思いはせ アフリカ歴訪、ガーナ到着
【アクラ=坂井広志】アフリカ、北欧歴訪中の小泉純一郎首相は一日夕(日本時間二日未明)、二番目の訪問国となるガーナの首都アクラに到着した。日本の首相のガーナ訪問は初めて。首相は二日午前(日本時間同日夜)、同国で黄熱病の研究に取り組みながら死亡した医学博士、野口英世氏の研究室を訪れる。現在の千円札の肖像で日本国民になじみの野口氏の研究に対する情熱はガーナでも語り継がれており、異国の地で首相は日本の偉大なる先人に思いをはせることになる。 野口氏は福島県猪苗代町出身で、コッホから始まる細菌に関する医学研究者の最後の一人といわれる。昭和二(一九二七)年にアクラに入り、国立ガーナ大学医学部付属コレブ病院内の研究室を拠点に、同国内で蔓延(まんえん)していた黄熱病の病原体特定に向けてアカゲザルを用いた研究に励んだ。しかし、翌年に黄熱病にかかり、五十一歳の生涯を閉じた。 その研究室は現在、大学の授業などに使われている。隣の部屋には、野口氏が使用した顕微鏡や母親シカから送られた手紙などが展示されており、病院側も野口氏の業績をたたえている。 首相は、野口氏について「日本の対アフリカ協力の先駆者」(首相周辺)と高く評価し、今回訪問国の一つにガーナを選んだのも、首相の強い意向があったという。 首相はコレブ病院に顕微鏡三セットを贈呈し、病院の敷地内にある野口氏の銅像に花を手向ける。首相は二日午後(日本時間三日未明)、クフォー大統領と会談するが、野口氏はいまも双方のシンボル的存在として橋渡し役になっている。
by unkotamezou
| 2006-05-02 15:00
| 歴史 傳統 文化
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