宇宙航空研究開発機構によると13日午後11時前、小惑星探査機「はやぶさ」の回収カプセルが地球の大気圏に再突入した。科学技術ジャーナリストの中野不二男さんは「日本は世界でもナンバーワンの探査技術を手に入れた」とコメントした。
■中野不二男さんの話
「探査機が宇宙から戻ってくるだけで十分にすごく、さらに宇宙からサンプルを持ち帰るのに必要な技術を手にできたということは、よくぞここまでやり遂げたなという思いだ。数々の危機を乗り越えた成果は、重大な故障に見舞われながらも帰還した昭和45年のアポロ13号に匹敵する。いわば手術をしながら次々と新しい治療法を発見していったようなもので、結果的に多くを学んだ日本は世界でもナンバーワンの探査技術を手に入れた。打ち上げ前に取材した、開発に携わった町工場の職人たちの顔を思い出す。日本の強みである彼らのノウハウをしっかり継承していくためには、次の探査機の開発が不可欠だ」
平成22年6月13日23時31分
「アポロ13号に匹敵」 科学技術ジャーナリストの中野不二男さん