地球帰還へ向けて飛行を続けている小惑星探査機「はやぶさ」が月よりも内側を通る軌道に入った。
宇宙航空研究開発機構が二十六日確認した。エンジン噴射があと数週間正常に続けば地球への帰還が可能になる。
はやぶさは太陽の周りを地球とは少し違う軌道を描いて回っている。軌道を地球へと近づけるためにエンジンを噴射し続けていた昨年十一月エンジン四台のうち三台目が故障し帰還が絶望的になった。
しかし壊れたエンジン二台を半分ずつ組み合わせるという裏技で奇跡的に復活。さらに噴射を続けとうとう軌道の差が三十一万キロメートルとなり地球と月の距離約三十八万キロメートルよりも縮まった。
このまま順調に進めば三月下旬には軌道変更のための噴射を終え六月にオーストラリアへ落下する予定。
平成二十二年二月二十七日 午後三時四十八分
復活「はやぶさ」噴射続けば地球帰還可能に