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対馬が危ない(二) 侵食される国の要衝

 長崎県対馬市美津島(みつしま)町竹敷(たけしき)地区の漁業を管轄する美津島町西海漁業協同組合の黒岩美俊(くろいわ・よしとし)組合長(74)によると、竹敷地区には、このリゾートホテル以外にも、防備隊本部に近接するように韓国人が経営する民宿が2軒あり、20人近い島民が雇われているという。

 対馬空港から車で5分ほど行った対馬海峡と浅茅(あそう)湾をつなぐ大船越(おおふなこし)地区でも民宿が韓国人女性に買収されていた。

 そこで働く島民によると、もともと、日本人が経営していたが、昨年、経営不振で競売に出された。それを知った旅行会社の元添乗員だった韓国人女性が、知り合いの日本女性の名義で、土地と建物を650万円で購入したという。

 近くに住む3人の日本人女性が雇われ、掃除や食事の準備をしているという。

 作元義文(さくもと・よしふみ)市議(58)によると、不動産の買い占め場所は1カ所に集中せず、点在しているが、なかでも風光明媚な浅茅湾の周辺に人気があるという。ただ、「浅茅湾には無人島が多いので、これからは何十とある無人島に触手を伸ばす韓国人も出てくるのでは」と激しい買い占め工作に危機感をつのらせる。

 ホテルや民宿だけでない。釣り宿も標的になっている。朝鮮海峡につながる峰町狩尾(みねまちかりお)の三根(みね)湾沿いにある釣り宿を訪ねた。韓国人観光客が20人ほど、釣りの準備をしている。船長らしい日本人に声をかけてみたが、警戒しているのか、反応が鈍い。顔を曇らせたのは、外国人に禁止されているまき餌に協力している可能性があるからだと、後で知った。釣り船は4隻。午後2時に出発して日没後の午後9時ごろまで客の面倒を見るという。

■従業員は島民

 この釣り宿は、在留資格のある韓国人が現地法人を立ち上げて経営、オープンして4年になる。もちろん、宿泊客は韓国人観光客で従業員は近くの島民だ。

 対馬協議会事務局長の友納徹(とものう・とおる)氏(58)によると、この釣り宿のオーナーはさらに、大きな観光ホテルを計画しているようだという。

 観光地にバンガローを建てる韓国人もいる。日本海海戦記念碑が建立され、三宇田(みうだ)海水浴場にも近く、観光地として知られる上対馬町殿崎(とのさき)。朝鮮半島を望める韓国展望所に通じる県道わきの雑木林から茶色の屋根が7つのぞく。韓国人が島民名義で建てたバンガローだ。

 地元島民(75)は「この夏、見かけん子供がいっぱいおるけん、どこの子かと思って話しかけたら、韓国語でしゃべるからびっくりして。しゃべらんと全く分からん」というが、時すでに遅し。土地の名義も経営者の名前も島民になっているため、最近まで全く気づかなかったという。

 友納氏によると、不動産の買い占めが始まったのは20年ほど前のことで、当時は、宗教団体関係者が1000万円単位の現金をちらつかせて買いあさっていたという。ここ数年は韓国資本が個別に進出、民宿だけでも島全体ですでに15軒ほど買収され、進行中の計画を含めるとその数はさらに増えるという。

■チラつく中国の影

 友納氏は「つい最近も、上対馬で30万坪の山林を漁業関係者から買おうとする動きがあった。これはうまくいかなかったようだが、気になるのは、韓国人だけでなく、中国の影がちらつくケースもあることだ。マンションを買って民宿を始めたある韓国人を調べると、中国と取引をしていることが分かった。とにかく、買い占めているのが民間人なのか、企業なのか、それとも組織だったものなのか、全く分からない」と続ける。

 韓国資本による不動産の買い占めに財部能成(たからべ・やすなり)市長(50)は「韓国人が、現地法人を作ったり、日本人の名前を使ったりして不動産を取得しているのは事実のようだ。特に、経営不振の民宿が狙われやすいと聞いている。ただ、どのくらい買い占められているのか、実数はつかめない。島全体に点在しているし、書類を見ただけでは分からない。情報をもとに推測するほかない」と頭を抱える。

 買い占めている韓国人の目的はおろか、その素性さえも分からないというのが実情だ。

■強い韓国領土意識

 対馬の領有権については、太平洋戦争後、後に韓国の初代大統領となる李承晩政権が、連合国軍総司令部(GHQ)に対し、竹島だけでなく、対馬についても「韓国の領土であり、日本によって強制的、不法に占領された」として、日本からの割譲を要求したが、GHQは「根拠がない」として一蹴している。韓国側は、慶尚南道馬山市議会が平成17年、「対馬島は韓国領土であることを内外に知らしめ、領土権確立を目的とする」という条例を可決するなど、対馬が韓国領土であるという主張を崩していない。しかし、魏志倭人伝にも対馬は倭国の領土であると記載されており、有史以来、韓国の領土ということはありえない。

 ただ、上対馬観光物産事務所長の武田延幸(たけだ・のぶゆき)さん(58)が「観光客の中には『対馬は魅力がある。やはり、昔から、対馬は韓国のものだから、山も欲しいよねえ』とはっきり言う者もいる」というように、依然として、対馬が韓国領土だと信じている韓国人がいるのも事実だ。対馬が韓国の領土という意識が強ければ強いほど、ますます、進出してくるのは火を見るより明らかだ。

 実際、話を聞いた在留韓国人は「これからは在留資格をとって、本格的に進出してくる韓国人が増えるのではないか」と断言した。

 財部市長が「このままでは、10年かかるか20年かかるか分からないが、いずれ韓国色に染まってしまう可能性がある」と漏らした。

 国家の要衝が、虫食いのように侵食されていく。根は想像以上に深い。数年後、オセロ風ゲームのように、気がつくと、島の大半が韓国色に染まっているという事態も十分に予想される。財部市長の不安は、単なる危惧では済まされない。対馬はそこまで追いつめられている。(編集委員 宮本雅史 Sankei Express)

20/10/28 13:01

【今、何が問題なのか】対馬が危ない(2) 侵食される国の要衝
by unkotamezou | 2008-10-28 13:01 | 國防 軍事