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【対馬が危ない】北騒乱で十万人以上の難民が上陸も

□東海大・山田吉彦准教授(寄稿)

 北朝鮮の情勢が再び緊迫している。金正日総書記の健康状態の悪化がささやかれる中、米国は北朝鮮のテロ支援国家指定を解除したが、同国の核開発の姿勢や近隣国への攻撃的な発言は加速しているように感じられる。軍部がポスト金正日体制を念頭に集団指導体制の構築を目指し、韓国や日本にとっては、軍事的な脅威が増加していると指摘する専門家もいる。

 仮に北朝鮮が、軍事クーデターもしくは、韓国との騒乱を起こした場合、最大で400万人の難民が流出するといわれ、そのうち10万から15万人が、在日の血縁者をたより日本を目指すと考えられる。

 しかし、元山や清津などの日本海側の港にある船の数は少なく、直接、日本へ向かうのは5000人から1万人程度であり、その他は韓国経由である。その際に、難民の多くは、海峡を越えて対馬に上陸することになり、人口3万8000人の対馬に10万人以上の難民が押し寄せる事態も考えられる。

 残念ながら、日本の難民対策は十分ではない。平成元年年に長崎県に、インドシナ難民と中国の福建省からの偽装難民が、3000人以上も流入し、五島列島の小島が中国人に占拠されるなど、地元はパニックとなった。しかし、その教訓は生かされず、現在も難民の収容方法、収容施設など難民受け入れの施策はないに等しい。

 大量の難民が対馬に流入した場合、350人の自衛隊員と80人の海上保安官で島の秩序を維持することは困難である。北朝鮮では衛生環境が悪く、伝染病や栄養失調などの問題があり、検疫・医療体制を整える必要もある。平成十九年に青森に漂着した脱北者が覚醒剤を所持していたことから、難民が薬物を日本に持ち込むことも考えられ、所持品などのチェックが不可欠である。心して準備をしておかなければならない。

 国境の島、対島の人々は、常に朝鮮半島の影響を受けながら暮らしてきた。近年では、韓国人旅行者の急速な増加により混乱が生じている。平成十八年に4万2000人であった韓国人旅行者が、今年は、8万人を超えると予測されている。旅行者の多くは、登山や釣りなど自然を楽しむために来島しているが、これらの旅行者に反日活動家がまじり、地元の人々と問題を起こしている。

 今年7月、韓国の退役軍人ら21人が対馬を訪れ、竹島の領有権問題への抗議集会を開いた。この集会で、「対馬も韓国の領土だ」と書いた横断幕が掲げられたため、市民が怒り、「対馬は日本だ。韓国へ帰れ」などの声があがり緊迫する場面もあった。

 平成十七年に馬山市が「対馬島の日」を制定するなど、韓国人の一部は対馬を韓国領と主張している。これは、韓国における歴史教育と国際感覚の欠如の表れである。

 対馬が日本の領土であることは、3世紀末に編纂された中国の歴史書「魏志倭人伝」にも記述されている。「倭人帯方東南海の中に有り、山島に依りて国邑をなす」ではじまり、「はじめてひとつの海を渡ること千余里、對馬國に至る」と書かれ、朝鮮半島の沖に倭人=日本人の住む対馬があると紹介されているのだ。

 7世紀、大和朝廷は、唐と新羅により侵略された百済を救済するために軍を派遣したが、663年に錦江河口の白村江で唐軍に破れ帰国した。この翌年、唐軍の日本侵攻に備え対馬に国境警備隊にあたる「防人」を置き、朝鮮半島情勢を監視した。対馬は国境最前線であったのだ。

 13世紀、「元寇」の時にも、対馬は朝鮮半島からの侵略者と戦い、守護代の宗助国以下80騎の守備兵が全滅した。江戸時代には10万石の対馬藩が存在していた。このように対馬は歴史的に日本の領土であることは疑問の余地もないが、7月27日付の朝鮮日報は、豊臣秀吉の「文禄・慶長の役」の時、対馬を日本が占領し、1870年代に再び不法占領したという李承晩初代大統領の昭和二十四年の発言があたかも正しいことのように掲載している。これでは、先祖代々、対馬で暮らしてきた人々が怒るのも当然だ。

 現在、韓国人旅行者は、年間15億円ほどの経済効果を対馬にもたらし、過疎化に悩む対馬にとっては、無視できない収入源である。しかし、韓国人観光客と地域住民の間のトラブルが絶えない。そのため、対馬の市民は、観光業者やNPOが中心となり、韓国人に日本の慣習を守らせるためのルール作りを進めている。歴史問題も同様で、韓国旅行者のガイドは韓国人が行い、空想的な歴史講釈をしているが、本来は、日本人が正しい歴史をガイドする必要があるだろう。

 国際化が進む社会において、国境の島・対馬の発展と安全保障は、日本人の未来にかかわる重要な問題であると考える。

 ■やまだよしひこ 昭和三十七年、千葉県生まれ。埼玉大学大学院博士課程修了。日本財団(日本船舶振興会)海洋船舶部長、海洋グループ長などを歴任。平成二十年4月より現職。海洋安全保障、現代海賊問題、離島政策などに詳しい。著作に「海のテロリズム」(PHP新書)、「日本の国境」(新潮新書)など。

20/11/24 20:35

【対馬が危ない】北騒乱で10万人以上の難民が上陸も
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by unkotamezou | 2008-11-24 20:35 | 國防 軍事
【正論】百地章 空幕長更迭と「思想信条の自由」

≪田母神氏の思想が問題?≫

 やはり懸念していたとおりの展開となった。田母神俊雄前航空幕僚長の更迭をきっかけに、防衛省では田母神氏と同じ懸賞論文に応募していた幹部多数に対して、防衛監察に乗り出した(産経新聞11月15日付)。記事によれば、防衛監察は通常、業者との癒着などの不祥事を対象とするもので、論文内容についての監察は異例であり、「思想・信条の自由に踏み込みかねない」などといった強い反発が起こっているという。

 確かに田母神問題についていえば、たとえ個人的な見解であれ、航空幕僚長という要職にある人が政府見解(「村山談話」)と相いれない論文を公表したことについては批判の余地があろう。つまり、「表現の自由」については、立場上、一定の制限を受けてもやむをえない。しかし「思想・信条の自由」となれば別である。

 ところが、更迭以後の新聞論調や野党政治家などの批判を見ていると、論文内容を槍玉に挙げ、田母神氏があたかも“危険人物”であるかのように非難したり、同氏の思想(歴史観)そのものを糾弾する傾向が見られる。これは憲法上、見過ごせない重大な問題を孕んでいる。

 今回の一連の経過を振り返ると、(1)自衛隊のトップが、たとえ個人的であれ政府見解と異なる意見を外部に発表したことが問題なのか、(2)防衛省内規に違反し、上司に文書で届け出ることなく論文を発表したことが問題なのか、それとも、(3)自衛隊の幹部が村山談話に反するような思想(歴史観)の持ち主であること自体が問題とされたのか、これが曖昧なまま処分だけが先行した。そして、防衛省は隊員の防衛監察まで始めた。

≪思想差別を勧めるのか≫

 この点、読売、東京両紙は、個々人がどのような歴史認識を持とうが自由だが、航空自衛隊のトップが政府見解と相いれない見解を公表したことが問題、としていた(11月2日)。同日の産経主張がいうように、政府見解に対しては個人的に疑問を呈することさえできないというのであれば問題だが、これは一応理にかなったものといえよう。

 これに対し朝日、毎日は、田母神氏の「ゆがんだ考え」や「ゆがんだ歴史観」つまり思想そのものを批判し(同)、民主党の小沢一郎代表も「そういう主張〔つまり歴史観〕の持ち主であることを知りながら、あえて航空幕僚長に任命した政府には非常に大きな責任がある」(NHKニュース、11月3日)と述べていた。

 もしそうであれば、幕僚長その他の公務員の採用や昇進に当っては村山談話に反する思想の持ち主を一切排除せよ、つまり国に思想差別を行えというに等しい。公明党の山口那津男政調会長も「自衛隊のトップとそれ以下も同じような考え方だとすれば再教育しないといけない」といっている(東京、前掲)が、これも隊員の思想教育を行えということになろう。これらの人たちは、憲法19条が思想・信条の自由を保障していることを忘れたのだろうか。

 ≪村山談話は「踏み絵」か≫

 思想・信条の自由とは、国民がいかなる思想・信条を抱こうとも内心にとどまるかぎりは絶対に自由であり、国は国民に対して特定の思想を強制したり、禁止したりしてはならないこと、思想・信条による差別を行ってはならないこと、さらに無理やり思想を表明させたりしてはならないこと(沈黙の自由)を意味する。とすれば、野党やマスメディアが幕僚長にふさわしくないとして田母神氏の思想そのものを批判したり、防衛省が隊員に対し防衛監察の名のもとに「思想調査」を行ったりするのは、憲法違反の疑いがある。

 村山談話は、もともと「わが国〔が〕、遠くない過去の一時期、国策を誤り」「植民地支配と侵略によって、多くの国々」「に対して多大の損害と苦痛を与えた」こと、したがって「私は」「あらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします」という、村山首相(当時)の個人的見解にすぎない。それを閣議決定までしてしまったため、その後、政府や閣僚まで拘束することになった。

 しかしながら、個人個人がどのような歴史観を持とうと全く自由であり、この談話を唯一絶対とし、一切の批判を許さないかのような風潮はきわめて危険である。にもかかわらず、首相就任のたびに「村山談話」を踏襲するのかといった質問が繰り返されてきた。そして今回はこの談話をもとに前幕僚長への糾弾がなされている。

 これは現代の「踏み絵」であって、このような悪弊から速やかに脱却し、一日も早く「村山談話」を撤回する必要があると思われる。(ももち あきら=日本大学教授)

20/11/21 07:22

【正論】百地章 空幕長更迭と「思想信条の自由」
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by unkotamezou | 2008-11-21 07:22 | 政治 行政 立法
国籍法改正 不正排除へもっと議論を

 最高裁が国籍取得に関する「父母の結婚」の要件は違憲だと判断したことを受けた国籍法改正案が、18日に衆院を通過した。未婚の日本人の父と外国人の母の間に生まれ、出生後に認知された子の国籍取得要件から「婚姻」を外す内容だ。

 国籍は就職など社会生活上の重要な意味を持つだけでなく、選挙権など国民の基本的な権利にもかかわる。

 しかし、改正案には不正な国籍取得を排除できるのかといった懸念が残っており、適切な歯止めを求める動きが党派を超えてみられる。違憲判断に行政府や立法府が対応するのは当然としても、問題点を生煮えにしたまま成立を急いでは禍根を残しかねない。参院でさらに問題点を議論すべきだ。

 現行法は、未婚の日本人男性と外国人女性の間に生まれた子が出生前に認知されなかった場合、国籍取得には出生後の認知と父母の婚姻を要件としている。6月の最高裁判決でこの婚姻要件が違憲と判断されたことから、改正案は両親が結婚していなくても出生後に父親が認知すれば、届け出により国籍が取れるようにした。

 衆院法務委員会の審議では、子に日本国籍を取得させ、自分も合法的滞在の権利を得たい外国人女性を対象に、不正認知の斡旋ビジネスが横行しないかといった懸念が示された。超党派の議員連盟も作られ、「改正案は偽装認知による国籍売買を招くおそれがある」と、慎重審議を求めていた。

 自民、民主両党は今国会成立で合意し、衆院通過は全会一致とされたにもかかわらず、本会議の採決時に抗議の意思を示す議員が出たのはこのためだろう。

 不正認知にはブローカーや犯罪組織の関与も指摘され、虚偽届け出には「1年以下の懲役または20万円以下の罰金」という罰則が新設されたものの、議連などは抑止力が不十分だと主張している。

 衆院法務委の採決では、DNA鑑定を念頭に父子関係の科学的確認方法導入の検討や、虚偽届け出への制裁の実効性を高めることを求める付帯決議が行われた。父親による扶養や同居などの実態を考慮すべきだとの指摘もある。

 日本国籍が取れないため、不合理な差別的扱いを受けている人の救済は急務だ。不正排除の仕組みが彼らに過大な負担となってもいけない。さらなる論議で望ましいルールを見いだすべきだ。

20.11.20 03:03

【主張】国籍法改正 不正排除へもっと議論を
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by unkotamezou | 2008-11-20 03:03 | 政治 行政 立法
平安時代の神像五体-「起請文」の塩津港遺跡

 滋賀県教育委員会は10日、同県西浅井町の塩津港遺跡から平安時代後期ごろに作られた木製の神像5体が出土したと発表した。神像が出土したのは島根県出雲市の青木遺跡に次いで2例目で、一度に5体も見つかったのは初めてという。

 神像はご神体と同様に扱われ、本殿の中にあり神官さえ見ることができないとされていた。県教委は同遺跡が神社跡であることが裏付けられたとした上で、「当時の神仏習合の在り方など、神社の様子を知る上で貴重な史料」としている。

 神像は高さ12-15センチ。服装から3体は女神像とみられる。男の神像のうち1体は平安貴族の礼装で、冠を頂き、手を胸元で合わせた格好をしている。

 5体とも、本殿が建っていたとみられる場所の真裏にある堀に埋まっていた。内大臣中山忠親の日記「山槐記」に、文治元年に近江地方で大地震があったとする記述があり、県教委とともに調査に当たった県文化財保護協会は「この地震で本殿が倒壊したのではないか」とみている。

 同遺跡では昨年、神への誓約文である「起請文」が書かれた木簡55本が出土していた。

平成20年11月10日17時6分 時事通信

平安時代の神像5体=神社跡を裏付ける-「起請文」の塩津港遺跡・滋賀
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by unkotamezou | 2008-11-10 17:06 | 歴史 傳統 文化
【正論】小堀桂一郎 空幕長更迭事件と政府の姿勢

≪到底黙視し得ない事態≫

 1日付本紙の第1面で航空幕僚長田母神俊雄氏の更迭が報じられた。理由は田母神氏がある民間の雑誌の懸賞募集に応募し、最優秀作として掲載される予定の論文が、所謂「過去の歴史認識」に関して従来政府のとつてきた統一見解と相反する、といふことの由である。この件に関しての高橋昌之記者の署名入り解説は適切であり、2日付の「主張」と合せて結論はそれでよいと思ふのだが、一民間人としても到底黙視し得ない事態なので敢へて一筆する。

 田母神氏の論文を掲載した雑誌は間もなく公刊されるであらうが、筆者は既に別途入手して全文を読んでゐる。それに基づいて言ふと、本紙に載つた「空幕長論文の要旨」といふ抄録も、全文の趣旨をよく伝へてをり、大方の読者はこの「要旨」によつて論文の勘所を推知して頂いてよいと考へる。

 田母神論文を一言で評するならば、空幕長といふ激職にありながら、これだけ多くの史料を読み、それについての解釈をも練つて、四百字詰め換算で約18枚の論文にまとめ上げられた、その勉強ぶりにはほとほと感嘆するより他のない労作である。

≪栗栖事件に連なるもの≫

 その内容は、平成7年の大東亜戦争停戦50周年の節目を迎へた頃から急速に高まり、密度を濃くしてきた、「日本は侵略戦争をした」との所謂東京裁判史観に対する反論・反証の諸家の研究成果をよく取り入れ、是亦短いながら日本侵略国家説に真向からの反撃を呈する見事な一篇となつてゐる。

 筆者は現職の自衛隊員を含む、若い世代の学生・社会人の団体に請はれて、大東亜戦争の原因・経過を主軸とする現代史の講義を行ふ機会をよく持つのだが、これからはその様な折に、この田母神論文こそ教科書として使ふのにうつてつけであると即座に思ひついたほどである。ここには私共自由な民間の研究者達が、20世紀の世界史の実相は概ねかうだつたのだ、と多年の研究から結論し、信じてゐる通りの歴史解釈が極く冷静に、条理を尽して語られてゐる。

 そして、さうであればこそ、この論文は政府の見解とは対立するものと判断され、政府の従来の外交姿勢を維持する上での障害と看做されて今回の突然の空幕長解任といふ処置になつたのであらう。1日付の本紙は、歴史認識についての発言が政府の忌諱にふれて辞任を余儀なくされた、昭和61年の藤尾氏、63年の奥野氏を始めとする5人の閣僚の名を一覧表として出してをり、これも問題を考へるによい材料であるが、筆者が直ちに思ひ出したのは昭和53年の栗栖統幕議長の更迭事件である。

 現在の日本の憲法体制では一朝有事の際には「超法規的」に対処するより他にない、といふのが、国家防衛の現実の最高責任者であつた栗栖氏の見解で、それはどう考へても客観的な真実だつた。栗栖氏は「ほんたう」の事を口にした故にその地位を去らねばならなかつた。その意味で今回の田母神空幕長の直接の先例である。

≪村山談話は破棄すべし≫

 我々が「真実」だと判定する田母神論文と相容れないといふのなら、政府の公式見解は即ち「虚妄」といふことになる。実にその通りである。政府見解の犯してきた誤謬の罪も中曽根、細川両首相があれは侵略戦争だつたと言明して以来の長い歴史を経てゐるが、決定的な罪過は平成7年の村山富市談話である。

 あの年の夏、国会による過去の戦争についての謝罪決議といふ、世界史上未曾有の愚行がすんでの所で実現しかかつたのを、国民運動による506万人分といふ数の決議反対署名を以て辛うじて阻止した。すると村山首相がまさに民意の裏をかく卑劣な手管を弄し、総理大臣談話といふ形で謝罪決議が目指した効果の一半を果すの挙に出た。

 それ以来、内閣が交替する度毎に、歴代首相は政府の歴史認識は村山談話を踏襲すると宣言しては、外交上の自縄自縛状態に閉ぢ籠り続けた。この閉塞状態を打開してくれる尖兵として我々が期待をかけた安倍晋三氏もそれを敢行してくれなかつたし、今度の麻生太郎氏も、田母神論文を排して村山談話に与するといふ選択をはつきりと見せつけてしまつた。

 この選択の誇示によつて、懸案の同胞拉致も領土問題も、靖国神社公式参拝問題も全て、国民の期待と希望を大きく裏切つて又しても解決が遠のく。国民の名誉と安全が脅かされてゐる事態は解消しない。然し田母神氏の更迭事件は我々に或る大きな示唆を与へてゐる。即ち、今や村山談話の破棄・撤回こそが、国民の安全にとつての最大の政治的懸案となつたのである。(こぼり けいいちろう=東京大学名誉教授)

20/11/06 08:14

【正論】小堀桂一郎 空幕長更迭事件と政府の姿勢
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by unkotamezou | 2008-11-06 08:14 | 政治 行政 立法
横浜市立学校、トイレ清掃復活へ

 横浜市教育委員会が、特別支援学校を除く全市立学校計五百校で、児童・生徒によるトイレ清掃をおよそ三十年ぶりに復活させることが四日、分かった。対象は小学三年生以上の予定。今月中旬以降、モデル校の小中学校十校前後に順次導入し、平成二十一年度を試行期間と位置付けた上、二十二年四月から全校で本格実施する。教職員からは「身の回りのことを自らできるようになるのは重要」「感染症など衛生面に問題がある」など賛否両論が出ている。

 市教委によると、県内の公立学校では、横浜市の児童・生徒だけが全くトイレ清掃をしていない。トイレという共有スペースの便器や床、ドア、ノブなどを掃除することで、物を大切にする心や規範意識を養おうという狙い。少子化の影響からか、個人中心の考え方をしがちな子どもが増えているため、「公共の精神」を育てる目的もあるという。

 学校関係者のひとりは「トイレへの落書きや破損を含む暴力行為の件数が、平成十七年度に過去最高に達したことも影響しているのではないか」と指摘する。

 過去に児童・生徒がトイレ清掃を実施していたこともあったが、昭和五十年代以降は「校務員の業務」と位置付けられてきたという。現在、小学校は昼休み、中学校が放課後にトイレを除く掃除を行っており、トイレ清掃もこの時間帯に行う予定。

 トイレ清掃の復活は教職員の反応を二分。反対派は「公共心が育つのか疑問」「ノロウイルスやO―157などに感染しない対策が取れるのか」と指摘。賛成派は「トイレをきれいに使うようになる」「身の回りのことを自らできるようになるのは重要」と主張する。

 モデル校となった中学校の男性校長は「トイレ清掃を通して、自ら社会を良くしていこうという心を養いたい。衛生面には細心の注意を払っていく」と話している。

平成20年11月5日22時0分 神奈川新聞

横浜市立学校、トイレ清掃復活へ
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by unkotamezou | 2008-11-05 22:00 | 教育 學問 書籍
南部理論「対称性の自発的破れ」 物理学の歴史変えた

■物質が重さを持つ仕組み明らかに

 物質にはなぜ、重さがあるのか。この根源的な謎の解明に貢献し、今年のノーベル物理学賞に輝いた南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授(87)。半世紀近く前に「対称性の自発的破れ」という理論を提唱し、物質を構成する素粒子が宇宙の進化過程で質量を獲得した仕組みを明らかにした。物理学の歴史を変えた南部理論のあらましを紹介する。(長内洋介)

 南部理論のキーワードは「対称性」だ。自然界は対称性に満ちている。人間の顔や体は左右対称だし、鏡に映った物は実物と対称に見える。皿の上に卵を立てて置いた場合、皿を回して方向を変えても、卵は同じ形に見え、対称性が保たれている。

 しかし、立った状態では不安定なので、そのうち倒れて対称性を失う。このように物体の法則や性質が自然に変わることを「対称性の自発的破れ」という。

 南部さんは、同じような現象が極微の素粒子の世界でも起き、それが物質に重さ(質量)があることの理由だと気付いた。昭和36年に論文を発表したが、当初は関心を持たれなかった。多くの学者は「物質に重さがあるのは当たり前」と思い込んでいたからだ。

 しかし昭和40年代に入ると、物質は宇宙誕生直後、質量がゼロだったことが理論的に判明し、「質量はなぜ生まれたのか」は、重大問題に浮上。そこで世界は南部理論の意義にようやく気付き、並はずれた先見性と洞察力に喝采を送った。

■回転する粒子

 素粒子とは、物質を構成する最小単位の「粒」のこと。物質を「おにぎり」に例えると、素粒子は1つ1つの米粒だ。この小さな粒子は、地球の自転のように回転する性質がある。回転方向は粒子の種類によって左右が決まっている。

 右回転している粒子を、野球の「ジャイロボール」のように投げた場合を考えてみよう。質量を持つ粒子は、質量ゼロの光子よりも重いのでスピードが遅い。このため粒子を投げた後、光の速さで先回りすると、粒子は逆向きの左回転に見えるはずだ。

 これは本来、右回転だった粒子が左回転の粒子に変身し、左右を区別できない状態になり、対称性が失われたことを意味する。言い換えれば「粒子は対称性が失われると質量を持つ」ということだ。

■真空に潜む謎

 では、どうすれば粒子の対称性は崩れるのか。南部さんが考えたのは、「粒子と反粒子のペアが真空中に潜んでいる」という型破りなアイデアだった。

 反粒子とは、普通の粒子と電気的な性質が反対の粒子のこと。粒子と反粒子が衝突すると、どちらも消えてしまう不思議な現象が起きる。これを「対消滅」という。

 南部さんは空っぽのように見える真空中に、「左回転の粒子」と「右回転の反粒子」がペアで隠れていると考えた。ここに右回転の粒子がぶつかると、対消滅によって左回転の粒子だけが生き残る。結果的に粒子は右回転から左回転に変身し、対称性が失われる。つまり、この粒子は質量を持つことになる。

■標準理論の土台

 宇宙がビッグバンの高温状態で生まれた直後は、素粒子のクォークは質量を持たず、真空中を光速で飛び回っていた。その後、宇宙が冷えると真空の性質が変化し、南部理論に基づくクォークと反クォークのペアや、ヒッグス粒子という新顔の素粒子が真空を埋め尽くした。

 クォークは、この奇妙なペアやヒッグス粒子にぶつかって動きにくくなり、重さ(質量)を持つようになったのだ。質量への影響はヒッグス粒子が全体の2%で、残りの98%は奇妙なペアが原因。体重100キロの人なら、98キロは南部理論で説明できるわけだ。

 南部さんは畑違いの超電導理論から、奇妙なペアの着想を得た。それを素粒子論に大胆に導入し、真空が単なる空っぽではないことを見抜いた。南部理論は素粒子物理のバイブルとして標準理論の土台となり、未発見のヒッグス粒子探しや宇宙論など、現在も多くの先端研究を支えている。

 高エネルギー加速器研究機構の森田洋平准教授は「南部さんは物理のルールブックを作った人。今の物理学者は、その手のひらの上で仕事をしているようなものだ」と偉業をたたえた。

20/11/04 11:58

南部理論「対称性の自発的破れ」 物理学の歴史変えた
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by unkotamezou | 2008-11-04 11:58 | 自然 科學 技術
支那ルージョウ級駆逐艦、初確認=ロシア軍の原潜も 国防省


 防衛省統合幕僚監部は3日、沖縄本島沖の東シナ海で、中国海軍のルージョウ級ミサイル駆逐艦など4隻が航行しているのを海上自衛隊のP3C哨戒機が見つけたと発表した。日本の領海外だが、同型の駆逐艦を近海で見つけたのは初めてだという。

 統幕によると、駆逐艦は2日午後1時ごろ、ジャンウェイII級のフリゲート艦、補給艦、タグボートとともに同島北西約400キロの海上を南東に航行。新型とみられ、排水量7000トンで、対艦、対空ミサイルや魚雷などを装備している。

 統幕はまた、同日午後4時ごろ、領海外の北海道・宗谷岬沖北西約60キロの日本海を、ロシア海軍のオスカーII級巡航ミサイル原子力潜水艦が西に進んでいるのを海自護衛艦「せとぎり」が確認したことも発表した。修理艦を伴っていることから、航行中に何らかのトラブルがあったとみられるという。

20/11/03-17:00

中国ルージョウ級駆逐艦、初確認=ロシア軍の原潜も-防衛省
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by unkotamezou | 2008-11-03 17:00 | 國防 軍事