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タンカー航海士逮捕 大月沖漁船転覆で高知海保
タンカー航海士逮捕 大月沖漁船転覆で高知海保

 幡多郡大月町沖で宿毛市の一本釣り漁船が大破・転覆し、船長が行方不明になっている事故で、高知海上保安部は27日、パナマ船籍のタンカーが衝突したとして、同タンカーの韓国籍の二等航海士、金徳哲容疑者(46)を業務上過失往来妨害の容疑で逮捕した。

 ケミカルタンカー「ナムハイパイオニア2」=2,310トン、韓国籍の姜秉植船長(59)ら韓国人、中国人計13人乗り組み。同容疑者は「船は見たが、よけた。サーチライトで周辺を照らしたが、船はなかった」と話しているという。

 調べでは、同容疑者は26日午前3時25分ごろ、同タンカーを操船指揮して宿毛市沖の島の南海域を13ノットで航行中、北西方向からすくも湾漁協所属の「広漁丸」=4・9トン、同市四季の丘2丁目、川崎貢船長(47)=が接近してきたが、危険回避措置を取らず、広漁丸の右舷の船体中央部に衝突した疑い。

 同タンカーは23日中国の連雲港を出港。関門海峡、豊後水道、四国沖を経由し、宮城県の仙台塩釜港へ硫化硫黄を積みに向かっていたという。同容疑者は25日午後11時半ごろから当直で操船指揮をしていたという。

2007年01月28日 高知新聞
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by unkotamezou | 2007-01-28 23:59 | 事件 犯罪 司法
高知港にタンカー同行 大月沖漁船転覆
高知港にタンカー同行 大月沖漁船転覆

 幡多郡大月町沖で宿毛市の漁船が大破、転覆し船長が行方不明になっている事故で、高知海上保安部は27日、漁船に衝突した可能性が高いパナマ船籍のタンカーを高知港に任意同行し、船体を調べるとともに、船長ら乗組員から事情を聴いている。同保安部などは同日も大月町沖周辺で船長の捜索を続けている。

 転覆していたのは、すくも湾漁協(本所・宿毛市片島)所属の一本釣り漁船「広漁丸」(4・9トン)。26日朝、大月町西泊沖の海上で船首と船尾部分が転覆状態で漂流。1人で乗っていた川崎貢船長(47)=同市四季の丘2丁目=が行方不明になっている。

 衝突したとみられるのは、ケミカルタンカー「ナムハイパイオニア2」=2,310トン、韓国籍の姜秉植船長(59)ら韓国人、中国人計13人乗り組み。同保安部などが26日午後、室戸岬沖で発見し、高知港に任意同行した。

 これまでの調べで、タンカーの船首部分に広漁丸と同じ緑色の塗料が付着していたほか、右舷前方に船体中央部にかけて衝突痕とみられる擦り傷を確認したという。同保安部は業務上過失往来妨害の容疑で姜船長らから事情聴取している。

 同タンカーは中国から関門海峡、豊後水道、四国沖を経由し、宮城県の仙台塩釜港へ液化硫黄を積みに向かっていたという。

2007年01月27日 高知新聞
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by unkotamezou | 2007-01-27 23:59 | 事件 犯罪 司法
【軍事報告】イラク自衛隊の真実
【軍事報告】イラク自衛隊の真実

2007-01-27 13:33

 昨年は陸上自衛隊にとり、大転換の年であった。“本土決戦用”だった陸自がイラクという異国の地で、延べ5500人もの隊員を展開、自らの身を守りながら、人道復興支援を成し遂げ、しかも無事、帰国を果たしたからだ。

 だが、無事を喜ばない人たちもいる。テレビのニュースキャスターやコメンテーター、新聞の社説執筆者らの一部がその人たちで、自衛官が“戦死”しようものなら、イラク派遣が間違いだったと声高に主張しようと2年半もの間、手ぐすねひいて待っていたのだった。「それ、見たことか」式の、見識がない後付けの論法である。自衛官の命を尊ぶかのようなヒューマニズムを隠れみのにしている分、悪質でもある。

■「アイスが溶けた」

 メディアを筆頭に、日本人は「命の尊さ」を口にし自己陶酔する癖(へき)があるが、自衛官の命には鈍感だ。航空自衛官2人が訓練中に殉職した1999(平成11)年11月の事故もそうだった。

 2人は操縦不能に陥った機体が市街地へ墜落する最悪の事態を避けるべく、機体を河川敷まで何とか操った捨て身の努力が災いし、脱出が遅れ亡くなった。トラブル発生時は市街地上空を避ける、という教育・訓練の帰結だった。事故では練習機が高圧電線に接触したために大規模停電が起きた。それは一方の事実だった。自治体は「遺憾の意」を表明。メディアは訓練の危険性などを批判し、「スーパーマーケットのアイスクリームが溶けた」とまで報じた。

 厳しい訓練や過酷な出動を重ねることから、軍隊では平時でも殉職者が多い。この半世紀、1800人近い自衛隊員が公務中に命を落としている。

 昨夏には任務完了によるイラク派遣部隊の隊旗返還式が小泉純一郎首相出席の下、行われた。この式典に国民が違和感を覚えないところに、「スーパーのアイスが溶けた」と同根の、この国の深刻な病理を見てしまう。式典では誰一人、勲章を与えられていない。生きている自衛官への勲章授与制度はないからだ。自衛隊員は入隊時に「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえる」という「服務の宣誓」を、法により義務付けられている。このことを、どのくらいの国民が知っているだろうか。千数十回もの不発弾処理の度に、真新しい下着を着けて出動している中年自衛官の覚悟を、どのくらいの政治家が知っているだろうか。

■ 地味な任務を黙々と

 自衛官の「崇高な使命感」に比べ、国家・国民の側はあまりに乾いている。「平和国家」は自衛官の「命」によっても支えられていることを、国民に知らせたい-。そんな気持ちから昨秋、「誰も書かなかったイラク自衛隊の真実-人道復興支援2年半の軌跡」(扶桑社より発売中)を上梓(じようし)した。

 イラク派遣自衛官を追い、日本列島を縦断した。取材に7カ月を要したのは対象者が数百人にのぼったからだけではない。危険で、過酷で、地味な任務を黙々と遂行した自衛官が“自慢話”をしたがらなかったからだ。粘った。すると、飾ることのない素朴な語り口の中に、悲喜こもごものニュースが潜んでいたではないか。彼らに「崇高な使命感」「自己犠牲」などという自覚・意識はなかった。「任務とその延長上にある日々の出来事」として記憶しているに過ぎなかった。

 それを「腰抜け」呼ばわりしたのも「それ、見たことか」派の人々だった。「それ、見たことか」と一見、自衛官の死を悼んでみせようと構えていた人々に限って、迫撃砲弾などによる攻撃後に、宿営地外での活動を一時的に一部自粛した自衛隊を「引きこもり」と揶揄(やゆ)したのは、どうしたことだろう。

 むしろ、「一部自粛」に、軍事的合理性をわがものとしている自衛隊の成長を垣間見る。「自衛官の生命を犠牲にしても、敢行する作戦か否か」という判断基準がまったくブレず、ときにかすめる“蛮勇(ばんゆう)”を自戒し続けた歴代指揮官の冷静な判断は評価できる。

■ 勲章なき名誉

 一方、階級の上下を問わず、自衛官が危機感を共有したことも犠牲者ゼロに貢献した。「犠牲者が出たら時代は逆行、国際平和のための海外派遣ができなくなる」という危機感である。それが「それ、見たことか」派の人々の究極の狙いなのだが、任務以外にこんな“余計なこと”まで考え、行動せざるを得ない“軍隊”がほかにあるだろうか。

 外国における自衛隊の作戦計画、規律、練度が主な多国籍軍と同レベルか、それ以上だったことを国連や各国の軍事関係者が目の当たりにした。今後、国際平和への協力要請は増え続ける。自衛隊はわが国への危機対処能力を最優先に向上させながら、国際社会の期待にも応えるべく、海外派遣型装備の整備など課題を克服せねばならない。

 同時に、任務も外国並みになるに従い、犠牲への覚悟も必要となろう。その大前提となるのが「現職自衛官への勲章制度」制定であり、「公」「国益」に殉じた自衛官を遇する「勲章・恩給制度」確立である。

「自衛官が求めているのは名誉だけなのですが…」

 自衛官が日頃、遠慮がちに口にするこの言葉を聞くことが、イラク派遣終了後は特に辛くなった。不安に耐え、留守を預かった妻の涙-。寂しさを我慢、跳びついた父親の首に手をギュッと巻きつけたまま離そうとしない子供のまなざし-。そうしたシーンを思い起こすと、この言葉は何とも切なく響くのだ。(野口裕之)
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by unkotamezou | 2007-01-27 13:33 | 國防 軍事
漁船大破乗組員が不明 大月町沖 大型船当て逃げか
漁船大破乗組員が不明 大月町沖 大型船当て逃げか

 26日午前8時25分ごろ、幡多郡大月町西泊の南約20キロの海上で、漁船の切断された船首部分(長さ約5メートル)と船尾部分(同約3メートル)がそれぞれ転覆状態で漂流しているのを近くを航行中の別の漁船が発見した。宿毛市のすくも湾漁協所属の漁船とみられるが乗組員は行方不明で、宿毛海上保安署などは付近を捜索するとともに、当て逃げされた可能性があるとみて調べている。

 同漁協(本所・宿毛市片島)所属の「広漁丸」=4・9トン、同市四季の丘2丁目、川崎貢船長(47)=とみられる。同漁協によると、広漁丸は26日午前2時ごろ、片島岸壁から愛媛、宮崎方面へ一本釣り漁に出漁したまま行方不明になっている。川崎船長は1人で漁に出たとみられる。

 同保安署などによると、船体中央の機関室部分は沈没しているもようだが、漂流していた船首、船尾の損傷部には別の船のものとみられる塗料が付着しているという。同保安署などは大型船が衝突した可能性があるとみて、現場周辺を同日未明から朝の間に航行していた船を調べている。

2007年01月26日 高知新聞
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by unkotamezou | 2007-01-26 23:59 | 事件 犯罪 司法
日印台シンポジウム開催
日印台シンポジウム開催

2007-01-26 22:18

 アジア地域の民主的海洋国家を代表する日本とインド、海洋安全保障上の要・台湾の国防相経験者らが参加した「日印台海洋安全保障シンポジウム」(NPO法人岡崎研究所主催、産経新聞社後援)が26日、都内で開かれた。シンポジウムは3つのセッションとパネルディスカッション、昼食会で構成され、国会議員や元政府高官、元将官らが活発に議論した。

 司会の金田秀昭元海将(岡崎研理事)は「安全保障上重要な日印台の関係者による議論は非常に意義深い」と挨拶。

 インドのジョージ・フェルナンデス元国防相は中国の軍拡に懸念を示す一方、マラッカ海峡などでの海賊・テロ対策、大量破壊兵器拡散阻止構想(PSI)での協力を訴えた。

 台湾の蔡明憲元国防部副部長(副国防相)は、海上交通路としての台湾海峡の重さを強調、安全確保のため国際協力を呼びかけた。

 自民党の石破茂元防衛庁長官は、日本の集団的自衛権行使解禁を主張、民主党の長島昭久政調副会長はアジアにおける「海洋国家連合」創設を提言した。
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by unkotamezou | 2007-01-26 22:18 | 國防 軍事
鳥取県立博物館で三十一日から竹島資料展示
鳥取県立博物館で31日から竹島資料展示

 竹島の歴史を知ってもらうため、鳥取県立博物館(鳥取市東町二丁目)は三十一日から、歴史民俗常設展示室に竹島関連資料を加え、内容をリニューアルする。

 展示する資料は、一七二四(享保九)年に鳥取藩が幕府へ提出するために作製した竹島などの位置関係が分かる「竹嶋之絵図」の写し、鳥取藩の鬱陵島渡航への関与を伝える一六六八(寛文八)年の「江戸御定」、一六九三(元禄六)年に鬱陵島で朝鮮人漁民と遭遇した米子の商人が、安龍福ら漁民二人を米子に連行したことを記す鳥取藩の「控帳」の三点。一般初公開という。

 鳥取藩が竹島にかかわった経緯や、アワビ、ニホンアシカといった竹島の産物を説明する解説パネルも展示する。

 一八一九(文政二)年に朝鮮人十二人の赤崎沖漂着から帰国までの経緯を紹介する既設のコーナーと併せ、江戸期の鳥取藩と朝鮮国との交流に関し、来館者に認識を深めてもらう。入場料は一般百八十円、小中学生・高校生・大学生は無料。

2007/01/26
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by unkotamezou | 2007-01-26 18:34 | 國防 軍事
安倍晋三総理大臣 施政方針演説全文
安倍晋三総理大臣 施政方針演説全文

2007-01-26 15:21

安倍晋三首相の施政方針演説の全文は次の通り。

【はじめに】

 昨年9月、私は、総理に就任した際、安倍内閣の目指す日本の姿は、世界の人々が憧れと尊敬を抱き、子どもたちの世代が自信と誇りを持つことができるように、活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた「美しい国、日本」であることを国民の皆様にお示ししました。この新しい日本の姿の実現に向け、国民の皆様とともに、一つ一つスピード感を持って結果を出していくことが重要だと考えております。引き続き、日本の明るい未来に向け、全力投球することをお約束いたします。

 私は、日本を、21世紀の国際社会において新たな模範となる国にしたい、と考えます。

 そのためには、終戦後の焼け跡から出発して、先輩方が築き上げてきた、輝かしい戦後の日本の成功モデルに安住してはなりません。憲法を頂点とした、行政システム、教育、経済、雇用、国と地方の関係、外交・安全保障などの基本的枠組みの多くが、21世紀の時代の大きな変化についていけなくなっていることは、もはや明らかです。我々が直面している様々な変化は、私が生まれ育った時代、すなわち、テレビ、冷蔵庫、洗濯機が三種の神器ともてはやされていた時代にはおよそ想像もつかなかったものばかりです。

 今こそ、これらの戦後レジームを、原点にさかのぼって大胆に見直し、新たな船出をすべきときが来ています。「美しい国、日本」の実現に向けて、次の50年、100年の時代の荒波に耐えうる新たな国家像を描いていくことこそが私の使命であります。

 自由民主党及び公明党による連立政権の安定した基盤に立って、「美しい国創り」に向けたあらゆる政策を断固として実行してまいります。今後、具体的にどのように取り組んでいくのか、安倍内閣として国政に当たる基本方針を申し上げます。

【成長力強化】

 「美しい国」を実現するには、その基盤として、活力に満ちた経済が不可欠です。日本が人口減少社会を迎える中で、国民が未来に夢や希望を持ち、より安心して生活できる基盤となる社会保障制度を維持するためにも、生産性を向上させ、成長力を強化することが必要です。今こそ、日本経済を中長期的に新たな成長の舞台に引き上げていくことが重要であり、今後5年間に取り組むべき改革の方向性を示した「日本経済の進路と戦略」を策定しました。これに基づき、私のリーダーシップの下、革新的な技術、製品、サービスなどを生み出すイノベーションと、アジアなど世界の活力を我が国に取り入れるオープンな姿勢により、成長の実感を国民が肌で感じることができるよう、新成長戦略を力強く推し進めます。

 約100年前、権威ある物理学者が「空気より重い空飛ぶ機械は不可能である」と断言したわずか8年後、ライト兄弟が初の有人飛行に成功しました。絶え間のないイノベーションが人類の将来の可能性を切り拓き、成長の大きな原動力になります。2025年までを視野に入れた、長期の戦略指針「イノベーション二十五」を5月までに策定し、がんや認知症に劇的な効果を持つ医薬品の開発などの実現に向けた戦略的な支援や、各国の特許制度の共通化への取組など、具体的な政策を実行します。

 イノベーションにあわせ、ICT(情報通信技術)産業の国際競争力を強化するとともに、医療、農業など将来有望な分野で残る規制の改革やIT(情報技術)の本格的活用により事業の効率性を高めるため、4月を目途に生産性加速プログラムを取りまとめます。減価償却に関する税制度を約40年ぶりに抜本的に見直し、投資の促進を図ります。

 アジアなど、海外の成長や活力を日本に取り入れることは、21世紀における持続的な成長に不可欠です。2010年に外国人の訪問を1000万人とする目標の達成に向け、今年は、日中間の交流人口を500万人以上にすることを目指します。大都市圏における国際空港の24時間供用化や、外国から我が国への投資を倍増する計画を早期に実現します。アニメ、音楽、日本食など、日本の良さ、日本らしさにあふれる分野の競争力を強化し、世界に向けて発信する、「日本文化産業戦略」の策定も含め、ヒト、モノ、カネ、文化、情報の流れにおいて、日本がアジアと世界の架け橋となってともに成長していく、「アジア・ゲートウェイ構想」を、5月までに取りまとめます。

 経済連携の強化は、お互いの国に市場の拡大という大きな恩恵をもたらし、国内の改革にも資するものであります。ASEANなどとの経済連携協定や日中韓の投資協定の早期締結と、WTOドーハ・ラウンド交渉の早期妥結に取り組みます。

【「チャンスにあふれ、何度でもチャレンジが可能な社会」の構築】

 一人ひとりが、日々の生活に対して、誇り、生きがいや、充実感、明日への希望を感じられることが大切であり、そのための経済成長でなければなりません。国民それぞれの個性や価値観にも着目し、「働き方」と「暮らし」を良くしていくことにこそ力を注ぎたいと思います。

 特に、私は、勝ち組と負け組が固定化せず、働き方、学び方、暮らし方が多様で複線化している社会、すなわち、チャンスにあふれ、誰でも何度でもチャレンジが可能な社会を創り上げることの重要性を訴えてまいりました。様々な事情や困難を抱える人たちも含め、挑戦する意欲を持つ人が、就職や学習に積極的にチャレンジできるよう、今般取りまとめた「再チャレンジ支援総合プラン」に基づき、全力をあげて取り組みます。

 具体的には、就職氷河期に正社員になれなかった年長フリーターなどに対し、新たな就職・能力開発支援を行うとともに、新卒一括採用システムの見直しなど、若者の雇用機会の確保に取り組みます。パートタイム労働法の改正により、仕事に応じて正社員と均衡のとれた待遇が得られるようにするとともに、正規雇用への転換も促進します。パートタイム労働者も将来厚生年金を受けられるよう、社会保険の適用を拡大します。経済的に困難な状況にある勤労者の方々の底上げを図るべく、最低賃金制度がセーフティネットとして十分に機能するよう、必要な見直しを行うとともに、自立の精神を大切にするとの考え方の下、働く意欲を引き出すような就労支援を図ります。

 社会の第一線をリタイアされた方が、誇りを持って第2の人生に取り組む場を提供することも大切なことです。熟練の腕を活かした再就職や、農林漁業への就業の支援、開発途上国に対する技術協力への機会の提供など、高齢者や団塊の世代の活躍の場を拡大します。

 女性の活躍は国の新たな活力の源です。意欲と能力のある女性が、あらゆる分野でチャレンジし、希望に満ちて活躍できるよう、働き方の見直しやテレワーク人口の倍増などを通じて、仕事と家庭生活の調和を積極的に推進します。子育てしながら早期の再就職を希望する方に対し、マザーズハローワークでの就職支援を充実します。配偶者からの暴力や母子家庭など、困難な状況に置かれている女性に対し、行き届いたケアや自立支援を進めます。

 障害者自立支援法の運用に当たり、きめ細かな負担の軽減など、必要な措置を講ずるとともに、障害者、高齢者、女性などの再チャレンジを支援する民間企業等への寄附金について、税制上の優遇措置を講じます。

【魅力ある地方の創出】

 地方の活力なくして国の活力はありません。私は、国が地方のやることを考え、押し付けるという、戦後続いてきたやり方は、もはや捨て去るべきだと考えます。

 地方のやる気、知恵と工夫を引き出すには、地域に住む方のニーズを一番よく分かっている地方が自ら考え、実行することのできる体制づくりが必要です。地方分権を徹底して進めます。「新分権一括法案」の3年以内の国会提出に向け、国と地方の役割分担や国の関与の在り方の見直しを行います。その上で、交付税、補助金、税源配分の見直しの一体的な検討を進めるとともに、地方公共団体間の財政力の格差の縮小を目指します。道州制については、更に議論を深め、検討してまいります。

 地方が独自の取組を推進し、「魅力ある地方」に生まれ変われるよう、「頑張る地方応援プログラム」を4月からスタートします。地場産品のブランド化、企業立地の促進、子育て支援など独自のプロジェクトを考え、具体的な成果指標を明らかにして取り組む地方自治体を地方交付税で支援します。

 雇用情勢が特に厳しい地域に重点を置いて、雇用に前向きに取り組む企業を支援します。

 地方都市の商店街の活性化を図り、住みやすく、コンパクトで賑わいあふれる、お年寄りや障害者にも優しいまちづくりを地域ぐるみで進めます。

 地域の主要な産業である農業は、新世紀の戦略産業として、大きな可能性を秘めています。意欲と能力のある担い手への施策の集中化、重点化を図ります。「おいしく、安全な日本産品」の輸出を2013年までに1兆円規模とすることを目指すとともに、都市と農山漁村との交流の推進など、農山漁村の活性化に取り組みます。

 広島県の熊野町には、毛筆の伝統技法を化粧筆に応用し、内外の市場で高い評価を得ている中小企業があります。その地域にある技術、農林水産品や観光資源などを有効活用し、新たな商品やサービスを生み出す中小企業の頑張りを応援します。

【国と地方の行財政改革の推進】

 我が国財政は引き続き極めて厳しい状況です。歳出削減を一段と進め、財政の無駄を無くすとの基本方針は、安倍内閣において、いささかも揺らぐことはありません。今後とも、経済成長を維持しながら、国民負担の最小化を第1の目標に、歳出・歳入一体改革に正面から取り組みます。

 将来世代に責任を持った財政運営を行うため、2010年代半ばに向け、債務残高の対GDP比率を安定的に引き下げることを目指し、まずは2011年度には、国と地方を合わせた基礎的財政収支を確実に黒字化します。そのため、今後の予算編成に当たっては、税の自然増収は安易な歳出等に振り向けず、将来の国民負担の軽減に向けるなどの原則を設け、歳出削減を計画的に実施します。その第一歩である平成19年度予算編成においては、新規国債発行額を過去最大の4兆5000億円減額することなどにより、合わせて6兆3000億円の財政健全化を実現しました。

 道路特定財源については、揮発油税を含め、税収全額を道路整備に充てることを義務付けているこれまでの仕組みを50年ぶりに改めることとし、来年の通常国会に所要の法案を提出します。

 国や地方の無駄や非効率を放置したまま、国民に負担増を求めることはできません。徹底してぜい肉をそぎ落とし、「無駄ゼロ」を目指す行政改革を進め、「筋肉質の政府」の実現を目指します。

 国の行政機関の定員について、5年間で約1万9000人以上の純減を確実に実施するなど、公務員の総人件費を徹底して削減します。公務員制度改革については、新たな人事評価を導入して、能力本位の任用を行うとともに、官と民が互いの知識、経験を活かせるよう、官民の人事交流を更に推し進めます。予算や権限を背景とした押し付け的なあっせんによる再就職を根絶するため、厳格な行為規制を導入します。

 国や地方における官製談合問題の頻発は極めて遺憾であります。改正された官製談合防止法を厳正に執行するとともに、一般競争入札の実施を確実に進めます。さらに、地方自治体に対し、新たな再生法制を整備するとともに、地域における官民格差が指摘されている地方公務員の給与の引下げなど、行財政改革の推進と、規律の強化を強く求めます。

 政策金融改革の関連法案を今国会に提出し、特別会計について、その数を半分近くにまで大胆に減らすとともに、郵政民営化については、本年10月から確実に実施します。

 このように改革を徹底して実施した上で、それでも対応しきれない負担増に対しては、安定的な財源を確保し、将来世代への負担の先送りを行わないようにしなければなりません。本年秋以降、本格的な議論を行い、19年度を目途に、社会保障給付や少子化対策に要する費用の見通しなどを踏まえつつ、その費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく、取り組んでまいります。

【教育再生】

 教育再生は内閣の最重要課題です。現在、いじめや子どもの自殺を始めとして、子どもたちのモラルや学ぶ意欲の低下、家庭や地域の教育力の低下といった問題が指摘されています。公共の精神や自律の精神、自分たちが生まれ育った地域や国に対する愛着愛情、道徳心、そういった価値観を今までおろそかにしてきたのではないでしょうか。こうした価値観を、しっかりと子どもたちに教えていくことこそ、日本の将来にとって極めて重要であると考えます。

 教育再生会議における議論を深め、社会総がかりで、教育の基本にさかのぼった改革を推進し、「教育新時代」を開いてまいります。

 教育改革を実効あるものとするため、60年ぶりに改正された教育基本法を踏まえ、関係法律の改正案を今国会に提出するとともに、新たに教育振興基本計画を早期に策定します。すべての子どもに必要な学力を身につける機会を保証するため、ゆとり教育を見直し、必要な授業時間を確保するとともに、学習指導要領を改訂し、国語力の育成、理数教育、道徳教育の充実など、公教育の再生に取り組みます。

 いじめについては「どの学校でも、どの子にも起こりうる」という認識を持ち、教育現場においていじめ問題に正面から立ち向かうことを徹底します。いじめの早期発見、早期対応に努めるとともに、夜間、休日でも子どもの悩みや不安を受け止めることのできる電話相談を全国で実施します。放課後に子どもたちが自由に学び、遊んだり、地域の人たちとも触れ合うことができるよう「放課後子どもプラン」を全国で展開します。

 教員の質が教育再生の鍵を握っています。教員免許の更新制を導入し、適正な評価を行います。豊かな経験を持つ社会人の採用を増やすとともに、頑張っている教員には報いるよう支援します。

 教育委員会については、期待されている機能を十分に果たしているとはいえません。教育に対する責任の所在を明確にし、子どもたちの未来のために、国民の皆様から信頼される教育行政の体制を構築すべく、断固として取り組んでまいります。

【「健全で安心できる社会」の実現】

 戦後の日本の繁栄を支え、頑張ってこられた方々の老後に不安が生じないようにすることが、私の大きな責務であります。自立の精神を大切にした、分かりやすく、親切で信頼できる「日本型の社会保障制度」の構築に向け、制度の一体的な改革を進めます。

 国が責任を持つ公的年金制度は、破綻したり、「払い損」になったりすることはありません。官民の間で公平な年金制度とするため、厚生年金と共済年金の一元化を実現します。55歳以上の方に、保険料の納付実績や年金の見込み額をお知らせする「ねんきん定期便」を年内に開始します。社会保険庁については、規律の回復と事業の効率化を図るため、非公務員型の新法人の設置など、「廃止・解体六分割」を断行します。

 医療や介護については、政策の重点を予防に移し、より長く、元気に生活を楽しめるよう、「新健康フロンティア戦略」を年度内を目途に策定します。レセプトの電子化などにより、医療費の適正化に努めるとともに、地域における小児科や産科の医師の確保、救急医療体制の整備など、安心な地域医療を確立します。

 子どもは国の宝です。安心して結婚し、子どもを産み育てることができる日本にしていかなければなりません。同時に、家族の素晴らしさや価値を再認識することも必要です。次のような政策を実行に移すとともに、少子化に対し、更に本格的な戦略を打ち立てます。

 児童手当の乳幼児加算を創設し、3歳未満の第一子、第二子に対する手当を倍増し、一律1万円とします。育児休業給付を、休業前の賃金の4割から5割に引き上げるとともに、延長保育など多様なニーズへの対応を進め、仕事と子育ての両立支援に全力を尽くします。働く人が家族と触れ合う時間を増やすため、長時間の時間外労働を抑制するための取組を強化するなど、仕事と生活のバランスがとれた、働く人に優しい社会の実現を目指します。

 児童相談所、警察、学校、NPO(民間非営利団体)などが連携して、子どもを虐待から守る地域ネットワークの市町村への設置を進めます。

 国民生活の基盤となる安心・安全の確保と、美しい環境を守ることは、政府の大きな責務であります。

 大規模地震対策や土砂災害対策など、防災対策を戦略的、重点的に進めます。迅速かつ正確に防災情報を提供し、お年寄りや障害者などの被害を最小限にするように努めます。

 全国各地域の防犯ボランティアのパトロールなどの活動を支援するとともに、本年春までに「空き交番ゼロ」を実現するなど「世界一安全な国、日本」の復活を目指します。飲酒運転に対する罰則を強化し、地域社会と一体となって、撲滅に取り組みます。

 「京都議定書目標達成計画」に基づき、地球温暖化対策を加速します。乗用車の燃費基準を2015年までに2割以上改善し、世界で最も厳しい水準とするとともに、バイオ燃料の利用率を高めるための工程表を策定します。世界最高水準にある我が国のエネルギー、環境技術を活用し、中国を始めとするアジアに対し、省エネ・環境面での協力を進めます。さらに、国内外あげて取り組むべき環境政策の方向を明示し、今後の世界の枠組み作りへ我が国として貢献する上での指針として、「二十一世紀環境立国戦略」を6月までに策定します。

【主張する外交】

 自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値を共有する国々との連携の強化、オープンでイノベーションに富むアジアの構築、世界の平和と安定への貢献を3本の柱とし、真にアジアと世界の平和に貢献する「主張する外交」を更に推し進めてまいります。

 「世界とアジアのための日米同盟」は、我が国外交の要であります。日本を巡る安全保障の環境は、大量破壊兵器やミサイルの拡散、テロとの闘い、地域紛争の多発など、大きく変化しています。こうした中で、日本の平和と独立、自由と民主主義を守り、そして日本人の命を守るために、日米同盟を一層強化していく必要があります。米国と連携して、弾道ミサイルから我が国を防衛するシステムの早急な整備に努めます。

 さらに、世界の平和と安定に一層貢献するため、時代に合った安全保障のための法的基盤を再構築する必要があると考えます。いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な類型に即し、研究を進めてまいります。在日米軍の再編については、抑止力を維持しつつ、負担を軽減するものであり、沖縄など地元の切実な声によく耳を傾け、地域の振興に全力をあげて取り組むことにより、着実に進めてまいります。

 北朝鮮の核開発は、我が国として断じて認めることはできません。6者会合において解決を図るべく、「対話と圧力」という一貫した考え方の下、関係各国と連携を強化し、北朝鮮の具体的な対応を求めます。拉致問題の解決なくして、日朝国交正常化はありえません。拉致問題に対する国際社会の理解は進み、国際的な圧力が高まっています。北朝鮮に対し、すべての拉致被害者の安全確保と速やかな帰国を強く求めていきます。新たに拉致被害者に向け、政府のメッセージを放送するなど、引き続き、政府一体となって総合的な対策に取り組みます。

 私は、総理就任直後、中国及び韓国を訪問して、首脳レベルで胸襟を開いて話し合いを行い、両国との関係を改善しました。中国とは、両国国民にとってお互いに利益となるよう、戦略的互恵関係を築いてまいります。韓国との間でも、未来志向の緊密な関係を築いてまいります。ロシアとは、北方4島の帰属の問題を解決して、平和条約を締結するとの基本方針にのっとり、領土問題の解決に粘り強く取り組むとともに、幅広い分野での関係の発展に努めます。

 ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国や、基本的価値観を共有するインド、オーストラリアなどとも、経済連携の強化に加え、首脳同士の交流を拡大します。東アジア・サミット参加国を中心に、今後5年間、毎年6000名の青少年を日本に招く交流計画を実施してまいります。先日訪問した英国、フランス、ドイツなど欧州諸国とは、平和への貢献など人類共通の課題についての連携を更に深めていきます。

 世界全体の平和のためには、中東地域の平和と安定は不可欠であり、我が国の国益にも直結します。依然厳しい状況が続くイラクについては、航空自衛隊の支援活動やNGO(非政府組織)とも連携したODA(政府開発援助)の活用により、我が国としてふさわしい支援を行ってまいります。アフガニスタンとその周辺での国際的なテロの脅威を除去、抑止する国際的な取組に対し、引き続き協力してまいります。

 ますます複雑化する外交や安全保障に関する問題に、政治の強力なリーダーシップにより即座に対応できるよう、官邸の司令塔機能の強化に向けた体制の整備に取り組みます。併せて、内閣の情報機能の強化を図ります。

 我が国は、国際社会における地位に見合った貢献を行うべきと私は考えます。包括的な国連改革に粘り強く取り組み、安全保障理事会の常任理事国入りを目指します。

 海洋及び宇宙に関する分野は、21世紀の日本の発展にとって極めて大きな可能性を秘めており、政府としても、一体となって戦略的に取り組んでまいります。

 今後、以上のような政策を行っていくためにも、政治への信頼が必要です。政治家は、「李下に冠を正さず」との姿勢の下、常に襟を正していかなければなりません。政治資金制度の在り方について、各党・各会派において十分議論されることを期待します。

【むすび】

 「美しい国、日本」を創っていくためには、我が国の「良さ、素晴らしさ」を再認識することが必要です。未来に向けた新しい日本の「カントリー・アイデンティティ」、即ち、我が国の理念、目指すべき方向、日本らしさについて、我が国の叡智を集め、日本のみでなく世界中に分かりやすく理解されるよう、戦略的に内外に発信する新たなプロジェクトを立ち上げます。

 新しい国創りに向け、国の姿、かたちを語る憲法の改正についての議論を深めるべきです。「日本国憲法の改正手続に関する法律案」の今国会での成立を強く期待します。

 お年寄りの世話をしている方や中小企業で働く方、看護師、消防士、主婦や、様々な職場、そして各地域で努力しておられる、数えきれない多くの方々が、毎日寡黙にそれぞれの役割を果たすため頑張っています。本来、私たち日本人には限りない可能性、活力があります。それを引き出すことこそ、私の美しい国創りの核心であります。今このときそれぞれの現場で頑張っておられる人々の声に真摯に耳を傾け、その期待に応える政治を行ってまいります。

 「未来は開かれている」との信念の下、今年を「美しい国創り元年」と位置づけ、私は自ら先頭に立って、明日に向かってチャレンジする勇気ある人々とともに、様々な改革の実現に向け、全身全霊を傾けて、たじろぐことなく、進んでいく覚悟であります。

 福沢諭吉は、士の気風とは、「出来難き事を好んで之を勤るの心」と述べています。困難なことをひるまずに、前向きに取り組む心、この心こそ、明治維新から近代日本をつくっていったのではないでしょうか。

 日本と自らの可能性を信じ、ともに未来を切り拓いていこうではありませんか。
 国民の皆様並びに議員各位の御協力を、心からお願い申し上げます。
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by unkotamezou | 2007-01-26 15:21 | 政治 行政 立法
世界に根づく日本のかまど アフリカや中南米で
世界に根づく日本のかまど アフリカや中南米で

2007-01-25 14:55

 かつて日本の台所で温かな湯気を立てていた「かまど」。国内ではすっかり見られなくなったが、日本人がそのかまどから着想を得て作った土製のかまどが、海を越え肌の色の違う人々の暮らしに根づき始めている。(津川綾子)

 岩手県出身でケニア在住の食物栄養学者、岸田袈裟(けさ)さん(63)がもたらした“日本のかまど”が、赤道直下の国、アフリカ東部のケニアの台所に登場して12年になる。「エンザロ・ジコ」(ジコはスワヒリ語で「かまど」)と呼ばれ、ケニアの主婦の家事労働を軽減するのに一役買っている。これまでに10万世帯以上に普及したという。

 かまど作りは、岸田さんがケニア西部のエンザロ村で1994(平成6)年に始めた。ケニアをはじめアフリカ各国の村落部では、3つの石で鍋を支え薪をくべて調理する方法が一般的だが、一度に1品しか調理できないうえ、石の隙間(すきま)から炎が逃げ熱効率も悪い。

 また、「薪が惜しい」と、飲み水は川の水を煮沸せず、そのまま飲むため、乳児が下痢をし、衰弱・死亡することは珍しくなかった。

 「生活のあらゆる問題は台所から解決できる」と岸田さん。少ない薪で調理すると同時に水を煮沸するにはどうすればいいか。1軒ずつ勝手口から台所を訪ね、鍋からつまみ食いをしながら現地の主婦に意見を聞き、考えた。そのうち、かつて郷里の実家の土間にあったかまどのことを思いだした。その原理を応用して、中央1カ所に薪をくべ、鍋や水がめが3つ同時に加熱できるかまどを考案した。

◆◇◆

 石を重ねて土台を作り、泥を塗り込んで数時間、「エンザロ・ジコ」は簡単に完成する。かまどの回りには主婦の人だかりができ、使い勝手の評判は口コミで広がり、各家庭で機能を競うように作られた。

 その結果、毎日往復10キロを歩き、拾い集めていた薪の必要量が4分の1となり、週末に子供が拾えば間に合うようになった。何より清潔な水がいつでも飲めるため、病気が減り、乳幼児死亡率が改善した。

 「でも一番よかったのは、女性が元気になったこと」と岸田さん。調理時の姿勢がよくなり腰痛も減り、かまどの珍しさから男性が自ら厨房(ちゅうぼう)に入るようにもなるなど、家庭が円満になったという。

◆◇◆

 国際協力機構(JICA)によると、岸田さんの例以外にもJICAの技術協力プロジェクトの一環でかまど作りの指導をする例が相次ぎ、これまでアフリカのマリやニジェール、ブルキナファソ、ルワンダ、中南米のメキシコなどで日本のかまどが広がっている。

 「タンザニアでは稲作をする6つの地域で、農作業と家事に追われる女性のためにかまど作りを指導しました。その結果、女性が労働に集中でき、1農家あたりの米の収穫量が年平均1トンほど増えました」(JICA農村開発部の中堀宏彰さん)

 また、青年海外協力隊員として2004(平成16)年から2年間ボリビアで活動した三宅康平さん(27)も5つの村でかまど作りを教え、「斬新ですてき」「腰が楽だ」と評判を呼び、村の代表に感謝状をもらったという。

 世界の人々の生活に息づく日本のかまど。岸田さんはさりげなくこう語った。「だって調理は地球上のどこでも必要でしょう?」

≪弥生時代に原型誕生≫

 著書に『かまど』(法政大学出版局)がある文化史研究家の狩野敏次さんによると、日本にかまどの原型が誕生したのは弥生時代後期。その後、古墳時代の中~後期に、より優れた住居の土壁と一体となったかまどが渡来人によりもたらされ、これが全国に広がったとされる。鎌倉時代には家屋の中に壁から独立して作った土まんじゅう型のかまどが登場、これを基本としたかまどが、地方の農家では戦前まで使われていたが、ガスの普及とともに徐々に姿を消したという。
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by unkotamezou | 2007-01-25 14:55 | 歴史 傳統 文化
非常任理事国立候補 モンゴルが日本に譲る
非常任理事国に立候補へ モンゴルが日本に譲る

2007-01-24 20:12

 安倍晋三首相は24日、モンゴルのエンフバヤル大統領と電話会談し、2009年からの国連安全保障理事会非常任理事国(任期2年)の選挙に、モンゴルに代わって立候補することで合意した。日本は昨年末で非常任理事国としての任期を終えたばかり。

 モンゴルは既に非常任理事国選挙への立候補を表明していたが、エンフバヤル大統領は電話会談で「立候補を取り下げる」と表明、その上で日本が代わりに立候補するよう要請した。これを受け首相は「善意に深く感謝する。それに応えるためにも立候補し、選出されるよう努力する」と述べた。

 09年からの非常任理事国をめぐっては、イランが既に立候補を正式表明。さらに立候補国が出る可能性もあり、アジア枠を争う各国で事前調整がつかなければ、08年秋の国連総会での選挙で決定することになる。

 このほか両氏は、国連安保理改革や両国関係の発展をめぐり連携を強化する方針で一致した。
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by unkotamezou | 2007-01-24 20:12 | 政治 行政 立法
パリダカ初、三菱勢七連覇 ペテランセルⅤ、増岡五位
パリダカ初、三菱勢7連覇 ペテランセルⅤ、増岡5位

2007-01-22 07:58

 自動車のダカール・ラリー(通称パリ・ダカ)は21日、セネガルのダカールで最終第15ステージ(93キロ、競技区間16キロ)を行い、ステファン・ペテランセル(フランス、三菱パジェロ・エボリューション)が合計45時間53分37秒で2年ぶり3度目の優勝を飾った。三菱勢は史上初の7連覇を達成、最多記録を更新する12度目の制覇となった。

 2位は昨年の覇者、リュク・アルファン(フランス)で、増岡浩(ともに三菱パジェロ・エボリューション)は5位。

 日本人初優勝者の篠塚建次郎(日産パスファインダー)は58位でゴール。三橋淳は25位、山田周生は40位、片山右京(以上トヨタ・ランドクルーザー)は67位だった。

 二輪部門はシリル・デプレ(フランス、KTM)が2年ぶり2度目の優勝を飾った。

■ 得意の砂漠を待ち 自分の走りで逆転

 パリ・ダカの申し子が2年ぶりに王座に就いた。これまで二輪で6度、四輪で2度の優勝を誇るペテランセルが、砂漠で逆転勝ちを決めた。

 前半戦はフォルクスワーゲン(VW)勢に最大で30分以上遅れた。高速コースの得意なVWは、欧州ラウンドの硬い路面と、モロッコの荒れ地で快調に飛ばしていた。

 ペテランセルは砂漠を待っていた。1メートルずれても砂の深さが違い、走行には経験が必要だ。三菱のマシンは上下動が少なくコーナリングも強い。

 約500キロにわたって砂地の続く第8ステージで、2本のパンクを強いられながら2位に浮上。「あの困難こそ、自分が求めていた大地からの贈り物だ」と振り返った。

 次々に砂丘を越える第9ステージではクラッチが不調。だがVW勢のトラブルにも乗じて「勝負をかけた」と、初めてトップに立った。

 16日間の大会でステージ1位はなく、約8000キロを自分の戦略で走りきった。「アフリカの大地は広く、サハラ砂漠は雄大だ。このラリーの勝利に代わる喜びはない」。冒険が終わり、充実の笑顔で話した。
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by unkotamezou | 2007-01-22 07:58 | 冒險 競技 藝能 娯楽