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漢字書けない中学生 正答三割弱「読み」優先の弊害
漢字書けない中学生 正答3割弱 「読み」優先の弊害

 教科書に出てくる漢字のうち、中学生が正しく書き取れるのは全体の三割にも満たないことが教育シンクタンク「ベネッセ教育研究開発センター」(東京都多摩市)が東京都の公立中学に通う中学生二千人に行った「国語の学習に関する調査」でわかった。同センターでは、漢字の「読み」「書き」どちらも重視されてきた学校の漢字教育が現行の学習指導要領から「読み」優先へと変更されたことが漢字の書けない生徒を増やす原因になっており、「極めて深刻な状況にある」と憂えている。

 調査は東京都内の公立中学校(六校)に通う一年生から三年生の生徒二千三百三十五人を対象に今年の一学期に実施した。中学生配当漢字九百三十九字のうちすでに国語教科書に出てきた漢字について、文中に設けた空欄に適切に書き取る形式のテストを行い(中一のみ一部未履修の漢字あり)、国語学習に関するアンケートも実施した。

 その結果、漢字テストの平均は二七・八点(百点満点)。得点分布でも「一〇点~二〇点未満」が22・2%と最も多く、三〇点未満の生徒が全体の61・2%を占めた。「国語が得意かどうか」と実際の得点との関係を見ると「国語が得意」と答えた生徒ほど高得点となる傾向はみられたものの、「とても得意」とした生徒も平均点は四二・八点にすぎず、「まあ得意」とした生徒は三三・四点しか書き取れなかった。

 漢字教育は平成元年の学習指導要領で「各学年の常用漢字に使い慣れ、文章の中で適切に使うようにすること」と「読み」「書き」セットで示されていたが、平成十年に告示された現行の指導要領では「読みはその学年で、書きは二年間(次の学年)で」と「読み」優先の指導に変更されている。

 同センターでは今回の調査結果について「これほど漢字が書けないのかと結果には正直驚いたが、起きるべくして起きた当然の結果ともいえる」と指摘。「調査実施時期が未習分野を多く抱えた一学期だったことや、パソコンの普及で大人も含めて漢字を書く機会が減ったといった環境変化などもこうした結果につながる一因とは思うが、現行の学習指導要領で学校の漢字教育が『読み』優先となり、上の学年で『書く力』が育たずにいることが、今回の結果に端的に表れたのだろう」としている。

 このほか調査では76・5%の中学生が「中学生の言葉遣いは乱れている」と感じ「難しい言葉は覚える必要はない」とした生徒は17・1%にとどまった。しかし、約八割の生徒が「国語は上手な勉強の仕方がわからない」。漢字テストの下位層になるほど、こうした思いが強くなり、逆に高得点の層ほど、「小さいころ親が本を読んでくれた」「親が家でよく本を読んでいる」「先生や親から本をすすめられる」などの回答も目立つ傾向がみられた。



【特に正答率が低かった問題例】

・水中で□息(ちっそく)しそうになる→窒〈1年0.4%〉

・□(よい)の明星→宵〈1年0%〉

・仲間から□外(そがい)される→疎〈1年0.8%〉

・強風のため□行(じょこう)運転→徐〈1年0.8%〉

・野球チームの監□(かんとく)をする→督〈1年0% 2年2.3%〉

・ホウレンソウを一□(いちわ)ゆでる→把〈1年0% 2年0.4%〉

・□下(のきした)で雨をしのぐ→軒〈1年0.4% 2年2%〉

・制度を□次(ぜんじ)改善する→漸〈3年0%〉

・会長に推□(すいせん)する→薦〈3年0%〉

・□辞(ちょうじ)を述べる→弔〈3年0%〉

【中3で正答率が10%以下だった主な漢字熟語】

 謹んで新年を祝う/問題を迅速に処理する/いたずらを戒める/卸値で販売する/感動の余韻にひたる/申し出を快諾する/雪辱を果たす/政府の諮問機関/参加者の名簿を作る/実情に即した対策/詐欺行為/話し合いを傍観する/優勝の祝宴/名作の誉れ/戦争は愚かだ/資源が乏しい/栄養が偏る/卑劣なやり方/感慨をこめて歌う
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by unkotamezou | 2005-12-30 05:00 | 教育 學問 書籍
柔道の申し子 四十八キロ級十六歳・中村美里
柔道の申し子 48キロ級16歳・中村美里

組み手、投げ技、足技…三拍子そろう

 10代女子の活躍がめざましいスポーツ界。柔道にも新星が現れた。48キロ級で11月の講道館杯、12月の福岡国際女子を立て続けに制した中村美里(16)=東京・渋谷教育渋谷高。高校生離れした鋭い投げ技、巧みな組み手は、関係者を「柔道の申し子」とうならせる。「ママでも金」と五輪3連覇を狙う谷亮子(トヨタ自動車)との直接対決を待ち望む気の早い声も…。

 福岡国際を制した直後は笑みも控えめに「喜びは顔に出ないんです」と中村。今どきの女子高生を思わせる軽いノリには、かなり遠い。高校での愛称は「王者」。中学2年で全日本中学校大会44キロ級とアジアジュニアを制した看板が、身のこなしに風格を添える。

 シニアで初の国際試合となった福岡だが、試合運びはベテラン顔負け。初戦では世界王者のベルモイ(キューバ)を相手に、ひるまず前に出た。「相手が後ろに下がっていく感じ」(中村)と見下ろし、ゴールデンスコアによる延長戦では、中村の圧力に手を焼いたベルモイが技の掛け逃げによる指導で自滅。「成長の速度がすごい。試合の中でも強くなっている感じ」と高校の古矢彰浩監督は舌を巻く。

 東京・八王子市の出身。性格は「男っぽい」。2歳上の兄と地元の少年野球チームで白球を追いかけたこともある。テレビで見た格闘技にあこがれ、友人の父親が勤める警察署の道場を訪ねたのが小学3年。2年後には神奈川県相模原市内の道場に通い始めた。中学になると親元を離れ、同市内の中学校に。「地元の中学に行くか、柔道中心の生活にするか迷ったけど、柔道を選んだ」と道場の寮に入り、柔の道へと踏み出した。

 週に2度通う三井住友海上の柔道部では、体重差も恐れず、アテネ五輪70キロ級金の上野雅恵や52キロ級銀の横沢由貴に乱取りを挑む。道場で気分転換に遊ぶドッジボールでは、軽やかな体さばきを披露。同社の柳沢久監督は「運動神経がずば抜けているし、怖いもの知らず。じっくり力をつけてほしいんだけど」と、長足の進歩を遂げる16歳に苦笑いするしかない。

 相手の動きを巧みに制する組み手は秀逸。左右を問わず投げ技を繰り出せるのも強み。「組み手ができて、左右の投げ技、足技もある。柔道の申し子ですよ」と全日本女子の日蔭暢年監督。三拍子そろう“金の卵”を絶賛する。来年2月に出産を控える谷の復帰は早くても来年暮れ。だが、直接対決に向けて関係者の期待は高まる。日蔭監督は「経験を積めば…」と新鋭の将来性を高く買う。「北京五輪に出て優勝したい」と中村も気合十分。女王に強敵の出現である。(森田景史)
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by unkotamezou | 2005-12-22 05:00 | 冒險 競技 藝能 娯楽
「弥生の建物」描かれた土器 壁や屋根飾り、緻密に描写
「弥生の建物」描かれた土器 壁や屋根飾り、緻密に描写

 愛媛県今治市の別名寺谷(べつみょうてらだに)I遺跡で、平屋と高床式の2棟の建物を描いた弥生時代中期後半(紀元前後)とみられる土器の破片が見つかり、同県埋蔵文化財調査センターが2日、発表した。

 屋根飾りや、壁に細かい碁盤の目状の模様を表現するなど緻密(ちみつ)な描写。弥生時代の建物の絵はこれまでにも銅鐸(どうたく)などで確認されているが、屋根の下に柱だけを描いた例が多く、壁など細部の様子が分かるのは珍しいという。

 同センターは「壁の描写を1本ずつの柱と見るには数が多すぎ、竹などの植物を編んで柱の間に渡してある様子かもしれない」と話している。

 絵が描かれていた土器片は二つで、いずれも祭祀(さいし)などで供物を盛る高坏(たかつき)の脚台部分。それぞれに建物の絵がへら描きされており、同じ脚台の一部だったとみられる。

 平屋の絵は縦約3センチ、横約4センチで、ほぼ完全に残っているが、高床式建物の絵は屋根の一部しか見つからなかった。平屋の絵の幅は高床式建物の2倍近くあり、同センターは「祭祀などに使う大型の建物だった可能性もある」としている。

■水野正好(みずの・まさよし)・大阪府文化財センター理事長の話

 弥生時代の建物の構造が具体的に分かる大変珍しい絵だ。屋根の下に縦、横の線を細かく書き込んで壁を表現している。植物を編んで作ったすだれやござのようなものを取り付けていたのかもしれない。2つの建物を描いた高坏(たかつき)に食べ物などを盛り、宴会の席で人々が自分ならどちらの家が良いか話していたのかもしれない。

12/02 11:45
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by unkotamezou | 2005-12-02 11:45 | 歴史 傳統 文化