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縄文前期地層から稲の細胞化石
縄文前期地層から稲の細胞化石、新たな起源論争も

 岡山県灘崎町の彦崎貝塚で、約6000年前(縄文時代前期)の地層から、稲のプラント・オパール(細胞化石)が出土したと、同町教委が18日、発表した。

 同時期のものとしては朝寝鼻貝塚(岡山市)に次いで2例目だが、今回は化石の量が大量で、小麦などのプラント・オパールも見つかったことから、町教委は「縄文前期の本格的農耕生活が初めて裏付けられる資料」としている。しかし、縄文時代晩期に大陸から伝わったとされるわが国稲作の起源の定説を約3000年以上もさかのぼることになり、新たな起源論争が起こりそうだ。

 史跡整備に伴って発掘した際に採取した土を分析したところ、地下2・5メートルの土壌から、土1グラム当たり約2―3000個に達する稲のプラント・オパールが見つかった。これは朝寝鼻貝塚の数千倍の量に当たる。

 主にジャポニカ米系統とみられ、イチョウの葉状の形で、大きさは約30―60マイクロ・メートル(1マイクロ・メートルは1000分の1ミリ)。小麦、キビ、ヒエ、アフリカ原産のシコクビエやコウリャンなども少量見つかった。

 これに対し、西本豊弘・国立歴史民俗博物館教授(環境考古学)は「プラント・オパールは非常に小さく、古い時代の地層に移動するのは普通」として、年代測定などとのクロスチェックの必要性を強調している。

(2005/2/18/22:27 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20050218i516.htm
by unkotamezou | 2005-02-18 22:27 | 産業 經濟