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「かぐや」打ち上げ成功 予定軌道へ

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや」が14日午前10時31分、種子島宇宙センター(鹿児島県)からH2Aロケット13号機で打ち上げられ、予定軌道への投入に成功した。かぐやは米アポロ計画以来となる本格的な月探査機で、地形や元素の分布などを高精度に観測。月の起源や進化の謎に迫る成果が期待される。

 かぐやは軌道投入後、太陽電池パネルも正常に展開。地球を2周した後、約38万キロ離れた月へ向かう。順調に行けば打ち上げから約3週間で月の軌道に到着。10月下旬に観測用の周回軌道に入り、12月から約1年間、本格的な観測を行う。

 主衛星と2基の子衛星で構成され、主衛星は月の上空100キロを南北方向に周回。子衛星は切り離され、別の楕円軌道を回る。

 計14種類の高性能の観測機器を搭載。10メートルの分解能で地形を立体撮影し、詳細な月面地図を作製するほか、電波の反射を利用して地下数キロの地質を調査。鉱物や元素、磁場、重力の分布なども調べ、月の“素顔”を明らかにする。

 昭和44年から47年までのアポロ計画では、月の赤道付近の石を持ち帰って分析し、月は地球とほぼ同時期の約45億年前に誕生したことなどが分かった。しかし、1990年代の米国の周回衛星による観測で、月は場所によって物質が異なることが判明。誕生や進化の仕組みを解明するには、月全域にわたる高精度の探査が求められていた。

 一方、H2Aの打ち上げ作業は今回から、機体の製造元である三菱重工業に移管され、JAXAは安全確保の業務だけを担当した。民間主体による初の打ち上げが成功したことで、目標とする商業衛星ビジネスへの参入に一歩前進した。

 今回の打ち上げ費用は衛星の開発費が320億円、ロケットが110億円、地上設備が120億円の計550億円。

 記者会見でJAXAの間宮馨副理事長は「40年かけて培った国産ロケットを無事に民間移管できてほっとした」と述べた。三菱重工の佃和夫社長は「今後も連続成功の実績を重ね、信頼性の評価を高めたい」と語った。

(19/09/14 10:53)

「かぐや」打ち上げ成功 予定軌道へ
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by unkotamezou | 2007-09-14 10:53 | 自然 科學 技術