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パリの一夜が日本一色 文化の多様性をアピール

 芸術の都パリならではの出会いといえようか。

 パリ・アテネ座で4月初め、日本の2人の人間国宝の競演が、独創的な日本画で知られる橘天敬(たちばなてんけい)の屏風(びょうぶ)絵の前で披露されたうえ、歌舞伎の市川團十郎(いちかわだんじゅうろう)さんが、歌舞伎とオペラの共通点に関する講演を行うという、日本文化の粋を集めたような一夜があった。

 1984年に亡くなった橘天敬は日本の伝統美を尊ぶと同時に、和洋折衷(わようせっちゅう)の独自な境地を開拓し、海外での評価が特に高い。

 市川團十郎さんは絶賛の中で、パリ・オペラ座での歌舞伎公演を終えたばかり。

 人間国宝の2人は日本舞踊の西川扇蔵(にしかわせんぞう)さんと長唄の宮田哲男さんで、演目は「越後獅子」だった。

 「越後獅子」は、イタリア・オペラの代表作、プッチーニの「蝶々(ちょうちょう)夫人」の中にも一部が取り入れられたことで知られる。哀調を含んだ名曲に合わせて、西川扇蔵さんが鮮やかな手並みを披露すると、超満員の観客から盛んな拍手がわいた。

 これに先立って行われた講演では、市川團十郎さんが、歌舞伎とオペラという「歌とドラマを基本」にした芸術が、日本と西洋でほぼ同時代に誕生した偶然を指摘。しかも、ちょうど、市民が力を持ち始めたころに誕生したという興味ある考察を披瀝(ひれき)した。

 また、團十郎さんは、グローバル化の中で、固有の文化を維持していく「文化の多様性」の重要さも強調し、観客の共感を呼んでいた。(パリ 山口昌子)

19/04/18 17:44

パリの一夜が日本一色 文化の多様性をアピール
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by unkotamezou | 2007-04-18 17:44 | 歴史 傳統 文化