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「不良土壌」で育つイネ 東大開発、温暖化防止貢献に期待

 植物の生育に不可欠な鉄分の吸収力を強化し、アルカリ性の土壌でも鉄欠乏にならずに成長するイネを、東大大学院農学生命科学研究科の西澤直子教授らが開発した。生産性が極めて低いアルカリ土壌は、地球の土壌の約3分の1を占めるとされ、この不良土壌でイネなどが栽培できれば、途上国の食糧不足解消や緑化による地球温暖化防止にもつながることも期待されるという。

 米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載された論文などによると、アルカリ性の土壌では、鉄分が水にほとんど溶けない三価鉄の形で存在するため、植物は吸収できず鉄欠乏になって枯れてしまう。イネ、コムギ、トウモロコシなどのイネ科植物は、「ムギネ酸類」という根からの分泌物で三価鉄を水溶性の化合物に取り込んで吸収することができるが、これだけではアルカリ土壌での生育には不十分だ。

 一方、イネ科以外の植物は根から三価鉄を還元する酵素を出し、三価鉄を水溶性の二価鉄に変えて吸収している。西澤教授らは、食用酵母をもとに、アルカリ条件でも効率良く働く還元酵素の遺伝子を作り、イネに導入。このイネはアルカリ土壌でも良好に生育、導入しないイネの7・9倍も種子の実りがあった。

 研究チームはすでに、ムギネ酸類の働きを強化したイネも開発。「今回の手法と組み合わせれば、イネのアルカリ土壌耐性が飛躍的に高まる可能性がある。コムギやトウモロコシにも応用できると考えている」(西澤教授)という。

19/04/23 10:55

「不良土壌」で育つイネ 東大開発、温暖化防止貢献に期待
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by unkotamezou | 2007-04-23 10:55 | 自然 科學 技術