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「美智子さまの恋文」刊行 皇室への決意と苦悩つづる

 「静かに騒がれずに、一つの自分の席をつくりたい」-。天皇陛下にあてて皇后さまが昭和34年と35年にお書きになったとされる長文の手紙を掲載した「美智子さまの恋文」(新潮社)が20日、刊行された。この手紙の公開は初めて。皇后陛下の決意と苦悩が生々しく伝えられている。

 本書は天皇陛下のご学友で、共同通信記者として活躍した橋本明氏が執筆した。紹介される手紙は2通。ひとつは皇后さまがご成婚前の昭和34年3月ごろに書かれた。初めて民間から皇室に入る皇后さまの静かな決意がにじむ一方で、「“伝統と進歩”というむずかしい課題の前で、いつも私は引き止められ立ち止まって考えてしまいます」という一節も。

 また、皇太子殿下をご懐妊中の35年1月に書かれた手紙には、「私はさしあたって赤ちゃんのことが心がかりでなりません。手元で育てさせていただくとすれば、それはもう皇后さまのお時代と違う形をとることになってしまいますし、それから乳人の問題も-」と揺れるお気持ちを記したうえで、「私自身は、心のどこかで、犠牲という言葉は、むしろある意味において幸福につながるニュアンスを持つのではないかと考えてまいりました」といった哲学的な省察がつづられている。

 橋本氏によると、「手紙」は作家の北條誠氏から預かった「美智子さまの手紙」と称する文書がもとになった。橋本氏はそのまま保管していたが、昨秋、この文書を検証し、文書の元になった資料の存在を確認した。発行元の新潮社は「検証の経緯を明かせませんが、この文書が皇后さまの手になるものであることは疑いないと判断しています」としている。

 この時期に皇后さまの手紙が公表されることについて、学習院大学名誉教授の篠沢秀夫氏は「宮内庁が出版を把握しているとすれば、皇室典範をめぐる論議や適応障害に苦しまれる雅子さまへの思いがあったのかもしれません」と推測している。

(19/03/20 20:30)

「美智子さまの恋文」刊行 皇室への決意と苦悩つづる
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by unkotamezou | 2007-03-20 20:30 | 皇室