東武線事故の警察官が死亡 女性救おうとはねられる
東京都板橋区の東武東上線で線路内に入った女性(39)を助けようとして電車にはねられ、意識不明の重体となっていた警視庁板橋署常盤台交番の宮本邦彦巡査部長(53)が12日午後、都内の病院で死亡した。
宮本巡査部長は、6日午後7時半ごろ、踏切から線路に進入した女性を追いかけ、東武線ときわ台駅構内で急行電車にはねられた。女性は大けがを負ったが命に別条はなかった。
事故の前、踏切内に入り線路わきの交番に連れてこられた女性はすきを見て逃げだし、再び線路内に進入。同巡査部長が追い掛け、女性とともにホーム下に逃げ込もうとしたが、間に合わなかった。
女性は「死んでもいい」などと話していたという。
■警視庁板橋署の滝沢慶二署長の話「宮本巡査部長が殉職されたことは痛恨の極みで、ご家族には慰めの言葉もない。責任感と正義感から身の危険も顧みず、職責を全うしようとした宮本巡査部長は、署員の誇りだ。回復を願っていただいた地元や全国の皆さんに心から感謝したい」
(2007/02/12 16:08)