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原虫寄生の韓国産ホヤ種苗が宮城流入 感染の危機
原虫寄生の韓国産ホヤ種苗が宮城流入 感染の危機

 全国一のホヤ産地として知られる宮城県内の養殖場に、感染症の恐れがある韓国産ホヤの種苗が搬入されている疑いが強まった。韓国ではホヤの大量死が発生し、韓国の研究機関が感染症との因果関係を指摘している。近年、韓国向け輸出が急増し、産地では深刻な種苗不足が起きており、解消策として搬入されたとみられる。感染すると産地崩壊の危険性もあり、県内の水産関係者は「水際で食い止めるしかない」と危機感を強めている。

 関係者によると、宮城県漁連などが1月上旬に行った調査で、韓国産のホヤ種苗が県内に輸入されたことが確認されたという。

 韓国のホヤには以前から、ある程度の大きさになると殻皮が溶ける「奇病」があり、1994年に4万2000トンあった養殖生産量が10年後にわずか10分の1に激減した。

 この事態を受けて韓国の国立水産研究所は研究を続け、昨年9月に研究成果を発表した。感染は「パラミクサ類」に属する原虫(原生動物)の寄生によるものと考えられている。ホヤの血球の中で増殖し、感染したホヤは殻皮の弾力を失って破裂する。研究では死亡したホヤ30個すべてに原虫が確認されたという。

 宮城県は特産品を守ろうと2年前から韓国産種苗を使わないよう指導してきた。県産ホヤは金華山以北の沿岸部で採苗から収穫まで3、4年の歳月をかけ養成され、生産量は1万1486トンと全国の76%を占める。

 今回、搬入の背景にあるのが韓国でのホヤ人気だ。韓国向けの輸出で県産種苗が品薄となり、種苗の価格は従来の700―1000円から昨年は1400円に跳ね上がった。ある養殖業者は「いい値段なのでホヤを始めたいが、肝心の種苗がない」と打ち明ける。

 志津川町漁協(南三陸町)の佐々木憲雄組合長(59)は「海を汚せば産地を失いかねない。生産者に絶対使わないよう呼び掛けている」と言う。

 輸入ルートや購入の実態については詳しくは分かっておらず、宮城県漁連など水産関係者は6日に石巻市で緊急対策会議を開く。

 家畜や魚類の感染症の国際的監視機関である国際獣疫事務局(OIE)に認定されるには時間がかかり、輸出入を法的に規制することは現時点ではできない。

 東大大学院の良永知義助教授(魚病学)は「感染力は非常に強いとみられるので、関係者が連携し、ホヤを海外から入れないことが第一だ」と指摘している。

[韓国のホヤ]1981年に岩手県から人工採苗技術を導入し、養殖が本格化した。生産量は2004年4500トン。キムチの材料や健康志向にぴったりの生食として近年人気が高く、生産量の減少に伴って03年に日本からの輸入を始めた。

2007年02月03日土曜日 河北新報
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by unkotamezou | 2007-02-03 18:37 | 産業 經濟