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【親王さまご誕生】(下)学校で学べぬ「帝王学」も
【親王さまご誕生】(下)学校で学べぬ「帝王学」も

 動植物のお世話を通じて命と自然の尊さを伝えられる秋篠宮さま。皇后さまをお手本とし、愛情のなかにも厳格なしつけを心がけられる紀子さま。お二方のお考えを反映した子育てを“下地”に、新宮さまは41年ぶりの男子皇族として、皇位継承にふさわしい人格の形成を目指す「帝王学」を学ばれることになる。

 帝王学には、皇室の歴史といった重要なテーマがある。天皇陛下はかつて、皇太子さまへの帝王学について問われ「天皇に関する歴史は学校などで学べないものです」と語られている。同時に、「自分自身の中に、皇族はどうあるべきかということが次第に形作られてくる(もの)」とも述べられており、「皇族に生まれたことを宿命として自覚し、成長すること」が広義の帝王学ともいえる。

 周囲が「この方が次の天皇になられる」という前提で接することで、初めてご自覚が芽生える。広義の帝王学は「幼少期の早い段階から始められた方がいい」(宮内庁関係者)とされる。

 小泉純一郎首相の私的諮問機関「有識者会議」は昨年11月、皇室典範を改正して女性・女系天皇を認めるという報告書をまとめたが、新宮さまのご誕生を機に有識者会議の結論を白紙に戻し、静かに時間をかけて議論し直そうとする意見が強まってきている。

 そういう意味でも今回のご慶事は意義があり、「新宮さまには男子皇族としての大きな期待が寄せられている」と宮内庁関係者は言う。

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 昭和天皇は学習院初等科で、院長でもあった乃木希典(まれすけ)大将から帝王学を学び、ご卒業後は専門の御学問所で帝王学を受けられた。

 天皇陛下にも御学問所設置の計画があり、歴史や国語、漢文、英語など帝王学を受けられる予定だったが、戦火で設置が見送られた。学習院初等科では「他の生徒と区別しない」という方針がとられ、学校生活で他の子供たちと自然と接する中で、自分なりの帝王学を学びとっていかれた。

 友人たちを「さん」付けで呼ばれる陛下のご姿勢には、2人の人物の考え方が影響しているとされる。1人は教育掛を務めた元慶応義塾塾長の小泉信三氏だ。

 「英雄でも天才でもない」といわれながら、国民の信頼を勝ち得た英国王の伝記『ジョージ5世伝』を一緒に読まれた。小泉氏が重視したのは「新時代の皇室のあり方」と「人に遅れて楽しみ、先んじて憂える」という心構えだった。

 もう1人は英語の教師だった米児童文学者、バイニング夫人。夫人は、昭和天皇が自ら「皇太子に英語と国際性を身につけさせたい」と米教育使節団に人選を依頼された人で、特別扱いをしない夫人の教育方針のもと、陛下は民主主義の思想を身につけられた。

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 皇太子さまは学習院中等科に進まれてから本格的な帝王学を始め、3年の夏休みには初の海外旅行で豪州のホームステイも経験された。

 高等科時代には歴代天皇の事績や万葉集、日本書紀の講義も受けられた。英国留学後の昭和62年、ブータンなど南西アジア3カ国を訪れて異文化と触れ合い、帝王学を積まれた。勉学や海外体験などさまざまな経験をされる中で、自然と帝王学を身につけられてきた皇太子さまのお姿は、国民に親しまれる現代の皇室のイメージとも合致する。

 宮内庁は、新宮さまに対する男子皇族としての帝王学を最重要課題のひとつに据えている。ただ、新宮さまは宮家のお子さまという制約があり、皇位継承者や天皇陛下を支えられる男子皇族が少ないことにも変わりはない。また、皇太子ご夫妻に第2子を期待する声が根強いのも事実だ。関係者は「1日も早く雅子さまに元気になっていただきたい」と話している。

(09/09)
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by unkotamezou | 2006-09-09 12:00 | 皇室