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ガーナで「日章旗」発見 インパール作戦“従軍”、返還へ持ち主捜し
ガーナで「日章旗」発見 インパール作戦“従軍”、返還へ持ち主捜し

 第二次世界大戦でインパール作戦に従軍した日本兵のものとされる日章旗2さおが、西アフリカ・ガーナ共和国の古都クマシにある軍事博物館に展示されていることが分かった。発見者の「ガーナ国民の友の会」代表の和田洽史さん(62)は、「存命なら本人に、亡くなられたなら遺族に返すよう働きかけたい」と話し、インド北東部で従軍した元日本兵などからなる「全ビルマ会」(三澤錬一会長)などを通じて持ち主を捜している。
 和田さんによると、日章旗は軍事博物館の日本軍コーナーに、機銃などの兵器とともにガラスケースの中に展示されている。

 1さおはほぼ完全な形で保存されており、「兼松尚子、柳原恭子、岩木喜代子」などの名前が明瞭(めいりよう)に書かれている。別の1さおは半分以上が欠落した状態だが、「田中役一、足立久治、横山岩吉」などの名前や「武運」を祈る言葉が判読できる。

 軍事博物館の学芸員は産経新聞社の取材に対し、「第二次大戦でイギリスが編成した英領西アフリカ軍が東インドのビルマ戦線から持ち帰ったもの」と説明している。

 また、同博物館には、日本軍コーナーとは別の部屋に日本刀2振りも展示されている。うち1振りには、「和泉守藤原国貞」と銘が入っているが、出所は不詳となっているという。

 全ビルマ会の相談役、能智昌一さん(86)は「会を通じてできるだけ多くの人に紹介したい」と話している。9日に開かれた同会定例会で、日章旗や日本刀の写真のコピーなどを回覧し、会員への協力を求めた。

 和田さんは「日章旗には、兵士を送り出した人々の心が込められている。持ち主かその家族に返されるべきだ。判明し次第、ガーナへ返還を働きかけたい」と話している。

 寄せ書きに記された名前は以下の通り(いずれも順不同)。

(1さお目)兼松尚子、高橋きよ、柳原恭子、岩木喜代子、橋田弘子、川合光子、河合昭子、上村時子、飯尾朋子、飯尾叔子、小林文子、大野智子、大野美恵子、竹原典子、池田麗子、笠原かよ子、鈴木さち子、山内かつ子、山田節子、松山久子

(2さお目)田中役一、足立久治、横山岩吉、油部留吉

【用語解説】インパール作戦

 第二次世界大戦で日本陸軍が昭和19年3月から6月にかけて、インド北東部の都市インパール攻略を目指した作戦。参加した10万人の兵士のうち計約6万人が死亡し、大敗北を喫した。補給線が不十分なまま兵力を投入したため、戦死だけでなく、多数の病死、餓死者が出たとされる。

(08/11 08:20)
by unkotamezou | 2006-08-11 08:20 | 歴史 傳統 文化