「民主党案では国際条約批准できず」「共謀罪」で麻生外相
「民主党案では国際条約批准できず」 「共謀罪」で麻生外相
麻生太郎外相は2日午前の記者会見で「共謀罪」の創設を柱とする組織犯罪処罰法案の審議で与党が民主党の修正案を丸飲みして今国会成立を目指すことについて「民主党案のままだった場合、十分条件を満たしていないので、国際条約の批准はできない」と述べ、同修正案では国連で採択した国際組織犯罪防止条約の締結はできないとの認識を示した。
国際組織犯罪防止条約は平成12年の国連総会で採択され、日本は15年の通常国会で条約の批准を賛成多数で承認。このため、政府は批准に必要な国内法整備の一環として組織犯罪処罰法案の成立を目指していた。しかし、民主党案では共謀罪の適用を国際的な犯罪に限定するなど、条約が想定する犯罪に比べて適用範囲が狭くなっている。
一方、安倍晋三官房長官は同日午前の記者会見で「与党と民主党との間で、精力的な協議が行われた結果、民主党の主張を最大限尊重する方向で検討が進んでいると承知している」と述べたうえで、「政府としては国会、または国対にお任せしている。法務省、外務省とも相談しながら、進めていくことになると思うが、基本的には国会の方にお任せしている。それを見守っていきたいと思う」と述べた。
06/02 12:21