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盆栽が人気
ミニ盆栽で小宇宙楽しむ 「中高年の趣味」今や昔…若者に人気

≪魅力的な「想像の遊び」、手軽さも受け≫

 「中高年の趣味」というイメージが強かった盆栽。最近は草花をアレンジした寄せ植え風や苔(こけ)をあしらったミニ盆栽が女性や若い男性に人気だ。マンションの一室で育てられる手軽さもあって、ミニ盆栽作りにチャレンジする人も少なくない。草花が一番美しいこの季節、小さな鉢の中の“小宇宙”を楽しんでみては。(中曽根聖子)

≪インテリア感覚≫

 若者の街、東京・渋谷にある東急ハンズ。地下二階にある日比谷花壇のフラワーショップ「ベリーメリー」では、苔に覆われた土に山野草やモミジ、松などを植えた苔玉が新しいタイプの盆栽として人気を集める。

 苔の大きさは直径十センチ程度。手のひらに乗る小ぶりなサイズに加え、千五百円から数千円と価格も手ごろだ。春先には梅、桃、桜など季節にあわせて十数種類をそろえる同店では、二、三十代の男性が自宅用に購入するケースが多く、週末には十個程度が売れる。「和洋どちらのテースト(嗜好(しこう))にも似合うおしゃれなインテリアとして楽しんでいるようです」(同店)

 買い物に訪れた会社員の男性(31)は「苔玉を見ているとなんとなく落ち着く。サボテンと違って適度な水やりも必要だし、少しだけ手間がかかるかわいい奴」と、その魅力を語る。

≪盆栽町で教室≫

 一方、古くからの盆栽業者が点在するさいたま市北区盆栽町には、全国から受講者が集まる盆栽教室がある。

 主宰は江戸時代創業の老舗「清香(せいこう)園」五代目、山田香織さん。盆栽の基本を踏襲しながら、「若い人にも気軽に親しんでほしい」と、枝ものと草花を寄せ植え風に組み合わせた華やかな「彩花(さいか)盆栽」を教える。

 教室を訪ねた日曜日は約二十人が参加。初心者のグループは、ピンクの花をつける姫フウロ草やオダマキなど三種類の苗で植え付けにチャレンジした。「いきなり鉢の中に入れないで、花束を作るように組み合わせて」「根と根の間にしっかり土を押し込んで」。丁寧なアドバイスを受けながら仕上げていく。

 五月に盆栽町で開かれる「大盆栽祭り」の出品作を創作するグループは、山田さんの指導でモミジやクマシデの枝や葉の形を整える作業にかかった。

 「こんなに小さな鉢でも手入れを続ければ春には芽吹き、季節を感じられる。自分が育てた盆栽がいとおしくて三十分眺めていても飽きない」と、さいたま市の主婦(50)は目を細める。「うちの子をよろしく」と、作品を置いて帰る女性もいた。

≪女性が8割≫

 七年前にスタートした教室の参加者は現在五百人を超え、女性が八割以上。首都圏をはじめ東北各県から新幹線で通う人もいるほどの人気ぶりで、清香園では通信講座も開始した。

 盆栽町に鑑賞に訪れる観光客も様変わり。従来の愛好家のほか、女子大生や若者グループ、赤ちゃん連れの夫婦の姿も目立ち、「かわいい」「かっこいい」と楽しんでいくのだ。

 「日本の伝統文化である盆栽は『生きた小宇宙』と言われるように、一本の木で大自然の風景を表現する想像の遊び。かつては古くさいイメージもあったが、今時の若者は外国人と同様に新鮮な魅力を感じるのでは」と山田さん。

 伝統的な盆栽に比べ、リビングやベランダで気軽に楽しめるミニ盆栽。山田さんは「今の季節なら新緑が美しいモミジや花を咲かせるヤマアジサイ、フジなどがお勧め。土のにおいや四季の移ろいを感じさせてくれる盆栽との暮らしを始めてみては」と呼びかける。



 彩花盆栽教室(TEL048・663・3991)は一日体験教室も開催している。

04/29 07:55
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by unkotamezou | 2006-04-29 07:55 | 歴史 傳統 文化