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「あの日を忘れない」東京大空襲から六十一年
「あの日を忘れない」 東京大空襲から61年

 昭和20年3月10日未明、下町一帯を焼け尽くした東京大空襲。その前日に当たる9日、10万人を超す死者を出した体験を後世に伝えようと各地で、さまざまな行事が行われた。被災者が高齢化する中、記憶を風化させないことが課題になっている。親を、子を、愛する人を襲った悲劇を胸に、参加者らは61年目の「あの日を忘れない」を誓った。

≪慰霊碑に誓う≫

 台東区の上野公園では、昨年建立された慰霊碑と記念塔の前で、供養式などの追悼行事が行われた。

 慰霊碑の「哀しみの東京大空襲」と記念塔の「時忘れじの塔」は、落語家、故林家三平さんの妻でエッセイストの海老名香葉子さん(72)が、東京大空襲で父母や兄弟ら家族6人が犠牲になった経験をふまえ、後世に語り継ぎたいという思いから私財を投じて計画。地元の寺や都の協力で昨年建立された。

 記念塔で行われた建立1周年の行事では、東京大空襲の体験を切々とつづった海老名さん自作の詩「紅(あか)い夜」が朗読されると、涙ぐむ参加者の姿も見られた。また、歌手の林明日香さんが透明感のある歌声で、犠牲者をしのんだ。

 海老名さんは「(東京大空襲当時は)生きることにみんなが精いっぱいで、無我夢中だった。あのような戦争が二度と起きないように、若い人たちに平和の大切さを伝えていきたい」と話していた。

≪オブジェに祈る≫

 墨田区役所の1階アトリウムに、約15万羽の折り鶴を使った巨大な「平和のオブジェ」が完成、展示されている。東京大空襲で多くの犠牲者を出した墨田区では、平成4年から毎年「平和のオブジェ」を制作している。今年も区民から寄せられた折り鶴を、平和の象徴であるハトや太陽の形にデザインし、ボランティアが手作業で高さ12メートル、幅8メートルの壁面に張りつけた。

 「オブジェ」は1年間展示される予定で、10日午後零時10分からは新日本フィルの弦楽四重奏団による平和祈念コンサートが開かれる。

≪平和を考える≫

 江東区役所2階区民ホールでは、東京大空襲や学童疎開の写真を展示した「平和祈念パネル展」が開かれている。

 江東区によると、東京大空襲での区内(当時は深川区と城東区)の死者は約3万1000人で、空襲によって大打撃を受けた。区では戦争の悲惨さを伝えていこうと、昭和62年から3月と8月にパネル展を開催している。

 夜空に落下する焼夷(しょうい)弾の様子や、疎開先でカボチャ作りに励む児童の写真、当時の教科書など計約100点が展示されている。

 区では今年度、戦後60周年平和祈念事業として、学童疎開を体験した区民で結成した「江東区学童集団疎開連絡会」による小学校での「平和の語り部事業」を展開。今秋をめどに、各小学校で語られた体験談を冊子にまとめるという。

 パネル展は16日まで(土、日曜日は休み)、午前8時半-午後5時。

 荒川区でも11、12の両日、ムーブ町屋で、体験者の絵画の展示や映画を上映する「国際平和展」が開催される。問い合わせTEL3807・1317(森谷さん)。

03/10 09:06
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by unkotamezou | 2006-03-10 09:06 | 國防 軍事