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皇室典範 議論の深まり歓迎したい
皇室典範 議論の深まり歓迎したい

 女性・女系天皇を認める皇室典範改正をめぐり、自民党参院執行部は今国会での改正案提出に慎重対応すべきだとの見解を衆院側に伝えた。

 こうした意見が与野党に広がっている。久間章生自民党総務会長が「今国会でないといけないという必然性はない」と述べたのをはじめ、野田佳彦民主党国対委員長も「拙速に決める話でない。小泉内閣でこの議論に決着をつけるのはふさわしくない」と語った。

 通常国会の審議に加え、自民党各派の会合でもこの問題が取り上げられている。「女性・女系天皇容認」「長子優先の皇位継承」を柱とした「皇室典範に関する有識者会議」の報告書に沿って、皇室典範改正案が近く提出されることへの疑問が中心だ。

 それは、男系で百二十五代にわたり引き継がれている皇位継承の伝統を女系に変えることで断ち切ってよいのか-や、女帝と女系の区別が国民に広く理解されていない中、結論を出すのは性急に過ぎないか-などに大別される。こうした議論を通じた問題認識の深まりを歓迎したい。

 興味深いのは、男系維持に関し、さまざまな知恵が出始めていることだ。皇族の一人で皇位継承資格者の寛仁親王殿下は、(1)皇籍離脱した元皇族の皇籍復帰(2)現在の女性皇族(内親王)が元皇族(男系)から養子を取れるようにする-などの案を示された。

 学者らでつくる皇室典範問題研究会はこれを受け、元皇族とその男子子孫のうち、皇室会議が選んだ人に皇籍に復帰してもらう特別措置法を制定する提言を発表した。

 超党派の日本会議国会議員懇談会は具体的な対案作りに乗り出し、民主党内でも二月上旬、勉強会を立ち上げる動きが出ている。有識者会議は、男系維持のために旧皇族を復帰させる提案を国民の理解は得られないと見送ったが、その欠落を補うものといえる。

 小泉純一郎首相は二十六日夜、皇室典範改正案の今国会成立を有識者会議メンバーに約束したという。

 女系天皇については共産、社民両党が「妥当」と評価する一方、自民、民主両党内からは強い異論が出ており、国論が分裂している。首相は亀裂をさらに深めるのではなく、国民の合意作りにもっと汗を流すべきだ。
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by unkotamezou | 2006-01-28 05:00 | 皇室