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米海軍 横須賀に原子力空母 二千八年に初配備 中東・支那も視野
米海軍 横須賀に原子力空母 2008年に初配備 中東・中国も視野

【ワシントン=有元隆志】日米両政府は二十七日(日本時間二十八日)、神奈川県横須賀市を事実上の母港とする通常動力型空母キティホークを二〇〇八年に退役させ、後継としてニミッツ級原子力空母を配備することで合意した。原子力空母の日本配備は初めて。米政府内には日本の反核感情に配慮し、通常動力型を継続する案もあったが、中東などでの展開に加え、中国の軍事力強化などに対処するためにも、原子力空母の配備が必要と判断した。

 米海軍は声明で、「西太平洋の安全保障をめぐる情勢により、最も能力を有する艦船を前方展開させる必要が増している」と説明した。米海軍はニミッツ級空母を九隻保有しているが、どの艦船を配備するかは明らかにしていない。

 キティホークの後継をめぐっては、早期退役が見込まれていた通常動力型空母ジョン・F・ケネディ(JFK)の配備も検討された。しかし、米海軍はすでに通常動力型空母を建造しておらず、すべての空母が原子力型になるのは「時間の問題」と日本側にも説明してきた。

 今回のタイミングで、原子力空母の横須賀配備を決定した背景には、米軍の世界的な軍の変革・再編(トランスフォーメーション)の一環として、横須賀の重要性が増していることがある。

 米海軍は紛争への早期対処のため「艦隊即応計画(FRP)」を進めている。一カ月以内に空母や巡洋艦などで構成する「空母戦闘群」五-六個を紛争地に派遣し、三カ月以内に一-二個を追加できるようにするものだ。

 米政府は同計画を進めるなかで、中東地域などでの前方展開を維持するためにも、日本に空母の母港を置くことは不可欠としている。このため、在日米軍の再編協議でも、横須賀の恒久的な利用を「重要課題」(アーミテージ前国務副長官)と位置づけてきた。

 一方、米海軍は声明で、一九六四年以来、原子力艦船が千二百回以上日本に寄港し、日本の港を安全に使用することを確約していると、地元に理解を求めた。これに対し、訪米中の松沢成文・神奈川県知事は「地元の意向が無視され、極めて遺憾だ」と語った。



■米駐日大使「地域の平和に貢献」

 シーファー駐日米国大使は二十八日の記者会見で、「ニミッツ級原子力空母は最高度の能力を持つ艦船であり、その前方展開は日米のみならず地域全体の平和と安定に貢献する」と強調し、アジア・太平洋地域に強力な軍事的プレゼンスを維持する米政府の世界戦略を強く印象づけた。

 北朝鮮の核開発、台頭する中国の軍事力、台湾海峡問題など、東アジアはいくつもの安全保障上の不安定要因を抱えるが、大使は「いくつもの選択肢を検討したが、最終的には原子力空母の持つ能力が判断の決め手となった。通常動力型から原子力空母への転換は、プロペラ機からジェット機に変わるのと同じぐらいの大きな変化だ」と述べ、東アジアを重視するがゆえにニミッツ級を投入するとの米政府の判断を強調した。

 一方、「原子力空母はこれまでの歴史で一度も事故を起こしたことはなく、安全性は万全だ」としながらも、会見中に何度も「核に対する微妙な国民感情や、通常型空母配備を求める地元の要請を真剣に考慮した」と繰り返した。
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by unkotamezou | 2005-10-29 05:00 | 國防 軍事