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「娘をお願い」濁流のなか救助

 可児市土田の可児川にかかる虹ケ丘橋付近で同市広見の主婦、細田由里さん(46)が流された際に居合わせ、娘(19)を救出した可児市内の会社員の男性(34)が16日午前、当時の状況を振り返った。

 男性が帰宅途中に現場を通った15日午後7時40分ごろ、高架下は約20センチほど冠水していた。その後、車のエンジンが止まり、立ち往生している間に突然、濁流が流れ込み、浸水。男性も含め、逃げ遅れた車4台が浮いた状態になったという。

 男性の2台後ろには、細田さんの車があり、道路の反対側に流された際に接近。車体に上がっていたこの男性が、自分の車にしがみついている細田さんの娘を見つけ、引き上げたという。その際、細田さんの車中から「娘をお願いします」と告げる声だけが聞こえ、娘は「お母さん、お母さん」と泣き叫んでいたという。男性と娘は道路脇のフェンス伝いに浸水している現場から離れた。

 近くにいた別の会社員男性(19)が細田さんの救出に向かったが、浸水がひどく暗かったことから近寄れなかったという。その後、消防団員らが呼びかけたが、細田さんからの応答はなかった。

 さらに水位が上がり、流れてきた大型トレーラーが目の前の高架にぶつかった。気づくと細田さんの車はもう視界から消えていたという。男性は「30分間ほどの出来事。水が引き始めると、細田さんの車の行方が分からなくなっていた。ただ見守るだけでなすすべがなかった」と悔やんでいた。

平成二十二年七月十六日午後二時三十三分

岐阜大雨被害 母「娘をお願い」会社員、濁流のなか救助
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by unkotamezou | 2010-07-16 14:33 | 事故 災害