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日本の宇宙開発 正念場はこれからだ

 日本初の金星探査機「あかつき」と、世界で初めて宇宙空間での“帆走”を目指す宇宙ヨット「イカロス」が、金星に向かって飛び立った。H2Aロケット17号機による打ち上げは成功したが、両機の正念場はこれからだ。

 金星の気象観測を目指すあかつきにとって大きな関門となるのは、周回軌道への投入だ。地球から電波が届くのに時間がかかるため、搭載した機器で自律的に状況を判断し、金星の重力圏に飛び込んでいく。

 日本は平成10年に打ち上げた火星探査機「のぞみ」で周回軌道への投入に失敗した。この失敗以降、月探査機「かぐや」や6月に帰還する小惑星探査機「はやぶさ」で軌道制御の経験を積んできた。

 あかつきが金星付近に到達するのは12月。宇宙航空研究開発機構の開発チームは「軌道投入が一番のヤマ場」と位置づける。

 あかつきとほぼ同じ航路を進むイカロスは、約14メートル四方の帆の展開が成功の鍵となる。

 円筒形の機体を回転させ、遠心力を使って樹脂製の膜を開く独自の方法を採用。回転速度を毎分5回転から25回転へと段階的に上げ、数週間後に完全に帆を広げる。展開後に薄膜太陽電池による発電を行う計画で、宇宙航空研究開発機構はここまでを最低でも成功させたいとしている。大きく広げた帆で太陽光を受け止め、燃料なしでの航行技術を実証できれば大成功だ。

 米国が火星探査を目標に掲げるなど、惑星探査は今後の宇宙開発の大きな柱となる。あかつきとイカロスを成功させることは、宇宙開発における日本の独自性と存在感を示すことにもなる。

平成22年5月22日1時46分

日本の宇宙開発 正念場はこれからだ
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by unkotamezou | 2010-05-22 01:46 | 自然 科學 技術