2008年 10月 23日
対馬の危機は日本の危機
日本海に浮かぶ竹島と東シナ海南部に点在する尖閣諸島は、どちらも日本固有の領土である。もっとも、実態は大違いだ。竹島(韓国名・独島)には、韓国の警察警備隊約30人が常駐し、その宿舎やヘリポート、砲台などが設置されている。 ▼ 黒田勝弘ソウル支局長によれば、最近では住民登録した住民のコンクリート家屋まであるそうだ。一方の尖閣諸島は、日本が実効支配しているものの、現在は無人島だ。なぜか政府は日本人の上陸さえ許さない。 ▼ 平成9(1997)年に、沖縄県石垣市議の仲間均氏が、行政区域の視察のために、尖閣諸島の魚釣島を訪れ、小紙の記者が同行取材を行った。このときも官房副長官は、「遺憾」を表明した。島の領有権を主張する中国、台湾のマスコミが大喜びで報じたことは言うまでもない。何を遠慮しているのか。自国民がその土地で暮らしの根を張ってこその、領土ではないか。 ▼ 東京版の1面で、宮本雅史編集委員が連載している「対馬が危ない!!」を読んで、そのときの思いが蘇った。過疎化が進む対馬の人口の、3倍近い韓国人観光客が押し寄せているという。といっても、経済的に潤っているのは、韓国の船会社と韓国人経営の飲食店だけだ。 ▼ 集団万引や魚の乱獲などのトラブルも頻発している。何より気になるのは、韓国資本による島内の不動産の買い占めだ。島にある海上自衛隊の基地は、日本にとって、最重要の国防ラインである対馬海峡を監視している。 ▼ その敷地の隣接地まで買われていたとは。国境の島に住む人々が、本土から見放されたと感じるようになったら、いくらレーダーや戦闘機を配備しても、領土を守れるはずがない。対馬の危機は、日本の危機だと、思い知らされた。 20/10/23 07:11 【産経抄】十月廿三日
by unkotamezou
| 2008-10-23 07:11
| 國防 軍事
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